2010年12月2日更新
競合他社の安易な市場参入を抑制し、価格競争に陥ることを防ぎ、利益率を上げることを可能とする知財経営。しかし、「知財経営は大企業のもの」と考えている中小企業経営者は少なくないようです。本当にそうでしょうか。
知財経営は、技術開発の成果を特許(知財)という形で資産化することによって優位性を持ち、競合他社の参入を防ぐことで利益性を確保することを大きな柱としています。知財は、品質やコストに換わる新たな競争力になります。製品化ばかりを急ぐのではなく、知的財産をしっかりと確保することで、マネをする企業や競合他社からも参入障壁になり、長期的には利益の確保や拡大が図れると考えられます。大手企業を始め、他社との交渉力を強くすることで、社内の自信も高まるのではないでしょうか。
■知的戦略があるメリット
- 自社の特許技術が認められ、大手企業とライセンス契約を締結し、大きな利益を得ることができた。
- 特許をとることで、自社の主力製品の市場へのライバル企業への参入を阻止することができた。
- 権利侵害のクレームを受けたが、クロスライセンス等の適切な対応を取ることができた。
■知的戦略がないことによるデメリット
- 自社の技術がライバル企業にマネされ、低価格製品が出てしまったため、自社製品の売れ行きが大きく落ち込んだ。
- 自社製品の模倣品が氾濫したが、技術を権利化していなかったため、泣き寝入りするしかなかった。
知財経営を推進していく上で重要なのは、事業と研究開発に連動した知的財産戦略を進めること、業種にあった知財戦略を継続的に進めていくことです。
知財経営が成立する前提条件として、「競争力の源泉として技術的な優位性を担保しているか」があげられます。まず、自社の強みと弱みを客観的に知りましょう。強いところだけではなく、弱いところも知ることが肝要です。また特許調査を行うことは、将来の収益率を予測することにもなります。もし他社の先行特許出願が数多く存在すれば、他社によってすでに高い参入障壁を形成されていることになるので、高い収益率を確保できないことも分かります。
特許というと独占的なイメージがありますが、技術分野によっては異なります。1件の特許で市場全体を抑えることができる分野もあれば、1つの製品に10件以上の特許が使用されて複数社が保有しているという分野もあるのです。また多くの特許を持っているが、有効に活用されていないという企業も多く見受けられます。
自社の強みと弱みを把握することで、自社の事業の生かし方がまとめられ、強いところを伸ばし、弱いところを補うという今後の開発方向が見えやすくなります。
「知的財産権」の代表的な類別として“特許権”、“実用新案権”、“意匠権”、“商標権”などがあります。
「知財を知る」は、日々の企業活動から生み出される知的創造活動において権利保護を与え企業発展を支える知的財産制度、いわゆる“知財”をより深く知ることで、様々な商業活動において生み出される自社のサービスや商品を守り、かつ攻めの有効な武器として活用できる可能性を秘めています。
ここでは、知的財産権制度をより深く、より丁寧に実例を交えながら解説していきます。





























