2010年12月16日更新
特許制度とは、発明をした人に対して、その技術を公開してもらい、その代償として一定の期間、一定の条件下でその技術に対しての独占権を与える制度のことをいいます。研究開発した成果に一定の法的保護を与えることで、発明を奨励し、産業の発達に寄与しようというのが目的です。発明者は、発明した自分の技術を守るためには、特許を取得することが望ましいとされます。なお、特許を取得しなかったもののなかで、多くの人々が利用した発明の代表的な例としては次のものが上げられます。
1. カラオケ
今や世界の共通語にもなっているカラオケ1号機は、1971年に関西の発明家が考案。その後世界的な広がりを見せて現在に至るが、特許権は取得しなかった。
2. 有機合成におけるパラジウム触媒クロスカップリング
今年のノーベル化学賞を受賞した、金属のパラジウムを触媒として炭素同士を効率よくつなげる合成法。医薬品工業などで効率のよい有機化合物の製造を可能にした。産業界に貢献した技術だが、開発者は自身の発明について、技術を多くの人に使ってもらうためとして、特許権は取得しなかったという。
どういうものが特許として認められるのでしょうか。次のポイントに注意しましょう。
1. 新規性を有すること(特許法29条1項各号)
特許出願時点でその発明が、世界基準で新しいもの。新聞や論文、またインターネットなどを通じて公表されていないもの。発明者自身が学会や文献発表などを行った場合も新規性を失うこととなる。
2. 進歩性を有すること(特許法29条2項)
新規性を有していたとしても、従来からの技術で容易に導き出せる発明は進歩性がないとみなされる。誰もが容易に思いつかないものであること。
3. 産業上の利用の可能性がある発明であること(特許法29条1柱書き)
実際に実現が可能なもの。発明者の「頭の中」だけにある技術~実際上実現が不可能な発明は、利用可能性は見いだされない。
特許はりっぱなものでも、高度な技術を持つものでなくても、先端技術である必要もありません。前記の条件を満たしたものが、特許法によれば特許になるとされるのです。

「知的財産権」の代表的な類別として“特許権”、“実用新案権”、“意匠権”、“商標権”などがあります。
「知財を知る」は、日々の企業活動から生み出される知的創造活動において権利保護を与え企業発展を支える知的財産制度、いわゆる“知財”をより深く知ることで、様々な商業活動において生み出される自社のサービスや商品を守り、かつ攻めの有効な武器として活用できる可能性を秘めています。
ここでは、知的財産権制度をより深く、より丁寧に実例を交えながら解説していきます。





























