2011年3月17日更新
次々と新機種が登場する携帯電話。今勢いがあるのはやはりスマートフォンだろう。ケータイの画面に指をすべらせる光景を、最近は本当によく見かけるようになった。
四国最大のauショップチェーン、ソロン株式会社西日本事業部。副事業部長の足立崇さんは力強く語る。「これからは『電話機を携帯する』のではなく、『パソコンに電話機能がついている』商品にどんどん切り替わっていきます。競争は厳しくなりますが、逆にチャンスです。知恵の絞りどころですよね」
最新の携帯端末がずらりと並ぶ店内。白を基調とした明るい雰囲気の中に、auのコーポレートカラーのオレンジが映える。
去年10月に発足したソロン西日本事業部。関東甲信越地方などで店舗展開する家電量販店「ノジマ」のグループ会社として、中四国で32店舗、香川では13店舗のauショップ(販売代理店)を運営している。
携帯電話業界は通信サービスを提供するキャリア、端末を製造するメーカー、そしてショップや家電量販店などの販売店、という構図にある。足立さんはこう話す。「お客様が何を望み、何を求めているのか……キャリアやメーカーと、お客様とを橋渡しするのが私たちショップの存在意義であり、果たすべき一番の役割です」。キャリアよりもメーカーよりも、私たちユーザーの一番近くにいるのが販売店だ。
「ショップはどこも同じ、と見られているかもしれません」。こう話す一方で、「他社や他のショップとの差別化を図ることは可能だと思っています」と力を込める。
差別化―すなわち存在意義を示すために徹底しているのが「顧客とのコミュニケーションを絶やさないこと」だ。新規購入や機種変更をしたお客さんには1~2カ月後に連絡を入れる。「ケータイの調子はどうですか?」。さらにこう尋ねる。「電話代は高くないですか?」。通話料金の明細をショップに持って来てもらって「診断」し、料金プランの見直しを提案する。
「家庭での通信コストの比重は年々増えています。でも、もっと下げられる、まだまだ提案しきれてない……と感じますね。まずは通信コストを下げてもらい、新しいサービスを利用する幅を与えてもらう。キャリアさんの考えには少し逆行しますがね……」
また、お客さんからアンケートをとり、「画面の文字が小さくて読み辛い」「電池が長持ちしない」といった意見をキャリアやメーカーに打ち返していく。目指しているのは、一度でも多く来店してもらえるショップ。そして一人でも多く「ショップのファン」を増やすことだ。
四国では、携帯電話を買う人の約8割が家電量販店などではなく、「ショップ」を選ぶという数字がある。ちなみに関東などの都市圏では3割ほどだという。
法人需要の開拓も今後の重要なポイントだ。家庭と同じく、企業の通信コストももっと下げられると足立さんは話す。提案しているサービスのひとつが「まるごとオフィス」。携帯電話だけでなく、固定電話やOA機器など通信に関わる全てをトータルでサポートしようというものだ。利用金額に応じてポイントがたまり、オフィス用品の購入などに充てることもできる。「固定電話のインフラを持つauだからこそできる強みです。今は通信コストを『変動費』としている企業がほとんどですが、今後は『固定費』として提案していきたいと思っています」。そしてこう加える。「通話代が安くなるプランがあるのでケータイを買いませんか?と勧める法人営業ではもうダメなんです」
次々と新商品が登場する携帯電話。中でも注目が集まっているのが「スマートフォン」だ。電話付きパソコンを常に持ち歩いている状態だと足立さんは表現する。加速するスマートフォン化……ユーザーのために何ができるのか―。
「知識やサービスなど、商品を供給するスタッフの能力を高めていくことが大命題です」。様々な商品が出て来てはいるが、キャリアやメーカーを比べても「できること」や「料金」の差は実はほとんどない、と足立さんは話す。そして、大切なのはやはり「コミュニケーション」だと繰り返す。顧客の生活シーンを読み取って、最適なサービスを提案する―「個人、法人に関わらず、どれだけお客様の親身になれるか。これが生き残れるかどうかに繋がっていくと思います」
入学や入社、転勤に引っ越しと、新生活が始まるこれからの時期は、春モデルの新機種など各社ともに力を注いでくる。しかも今年は、スマートフォンが本格的に出始めてから迎える初めての春だ。足立さんはこう話す。「生活の一番近くにあるケータイだからこそ、生活シーンを豊かに、元気にできると思うんです」。そして力強く加えた。「大きなビジネスチャンスを得られるかどうか、これからは正に私たちの力が試されるとき。実は楽しみでもあるんです」
香川で100台のケータイが売れたとすると、このうちスマートフォンは約15台。一方、関東や関西では約半数と、現状ではかなり開きがある。スマートフォンを使用するのが地下鉄など電車移動中が最も多いため、というのが大きな理由。さらに学生数の違いも理由の一つにあげられる。ただ、それでも2~3年後には全国的にスマートフォン化が進むと見られている。

| 所在地 | 四国本部:高松市多肥下町1516-2 TEL:087-864-5675/FAX:087-864-5681 URL:http://www.n-denden.com/ |
|---|---|
| 資本金 | 1億6000万円(ソロン株式会社) |
| 従業員数 | 130人 |
沿革
- 2006年 四国4県で携帯端末販売を行う
四国新電電株式会社(前身)設立 - 2007年 西日本電電株式会社に社名変更
中国地方に拠点を持つ有限会社プロフィットと合併 - 2010年 親会社のソロン株式会社に吸収合併
ソロン株式会社西日本事業部に
































