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2011年4月21日更新

本場から発信!日本の麺文化を世界中に広めたい - 大和製作所

うどんやラーメンを作る製麺機の製造販売などを手掛ける大和製作所。うどん店などに設置する店舗用製麺機の全国シェアナンバーワンを誇る。代表取締役社長・藤井薫さんのモットーは「ぶれないこと。一貫性をもって決して妥協しないこと」―

「うどんの本場・香川から、日本の麺文化の素晴らしさを世界中に広めていきたいんです」。新たな大きな目標を今追いかけている。

ロボットから麺へ

「本当はロボットを作りたかったんです」。藤井さんの前職は飛行機や船の設計士。工業用ロボットなどの自動機械を作りたいという思いで独立したが、当時はオイルショック後の不景気でなかなか望む仕事がなかった。そこで大きく方向転換。目をつけたのが製麺機だ。

「香川には元々、『うどんの本場』という強いブランド力がありますよね。その本場で製麺機を作れば、そのまま良いイメージがついてくると思ったんです」。1979年に大和製作所を設立。藤井さんは 「30年間は下積みでした」と振り返る。しかしその下積みを経て、今や店舗用製麺機のシェアが約30%と、業界トップの企業にまで成長。去年、宇多津町に本社機能も持つ新工場を作り、今年2月から本格稼働を始めた。

「手打ち以上」を目指して

もちろん「讃岐うどんブランド」だけに頼って会社が成長したわけではない。藤井さんは、大量の麺を早く作るなど機械の能力的な部分ではなく、「いかにおいしい麺を作るか」の一点に的を絞った。麺作りの研究を重ねに重ねてたどり着いたおいしい麺とは…

「麺の断面を見ると角がシャープにとがっていて、四辺が凹んで鼓状になっているのが理想です。無理に大きな力が加わっていないので、麺の組織が壊されていないんです。凹みが大きいほどおいしいですね」

製麺機では小麦粉、水、塩など材料の配合や、加水率、天候や気温、湿度などをコンピュータが自動計算。熟成の度合いや練り加減も制御し、さらには生地を足で踏んで鍛える、うどん特有の〝足踏み〟の工程も行う。藤井さんはこう加える。「手打ちに負けていない、というよりそれ以上のものが機械で作れるという自信があります」

念願が叶った

完成したばかりの新社屋。県内9カ所に分散していた工場やオフィスを集約したことで、情報の共有や製造効率の改善を図り、月60台だった生産能力を120台に倍増する計画だという。さらに藤井さんは念願だったある夢を実現させた。「社内給食」だ。全国から無農薬野菜を取り寄せ、ごはんは玄米や五穀米。防腐剤などを使っていない厳選した食材で作る給食だ。

「社員のレベルを上げることよりも健康を守ることが、会社を強くするスタートだと思うんです。全然風邪をひかなくなった、体脂肪が落ちた、という声をよく聞きますね」。給食は無料。会社が全額を負担している。「社員が健康になるんだったら安いもんですよ」。藤井さんにとって社員とは…「家族ですね。家族だからこそ厳しいことも言います。また『1週間で1%進化すること』を義務付けてもいます。1年経ったら全く別の自分がそこにいる…家族だからこそ成長してほしいんです」

「繁盛」を支援

10年前、藤井さんはあることに気づいた。製麺機を販売した取引先の中には、成功して繁盛する顧客もいれば、失敗して廃業する顧客もいる。例え製麺機が売れても顧客が喜んでくれないと意味がない…そこで会社の運営方針を変えた。顧客の「繁盛を支援する」ことをスローガンに掲げたのだ。「やるべきことを明確にしたとたん、会社の形が変わっていきましたね」

うどん店などは休日が忙しいため、年中無休の製麺機メンテナンスを始めた。うどん店やラーメン店の開業を目指す人を対象にした「麺学校」も開設した。麺作りだけではなく、店舗運営についても指導するというユニークな学校だ。01年の開校以来、卒業生はすでに2000人を超え、海外からの入校者も多い。卒業生の開業率は30%ほどだが、開業後の廃業率は0.8%と業界平均のわずか10分の1だ。「技術を身につけて開業する人もいますが、逆に麺の道をあきらめる人もいます。店を持っても『成功できない』ことを学ぶ場でもあるんです」

「繁盛支援」へと方針を変えたと同時に、伸び悩んでいた業績も上向いていった。

視線は世界へ

5月にはアメリカ・シカゴで開かれる食品店に製麺機を出展。さらにロサンゼルスに営業拠点を構える予定だ。今、藤井さんの視線の先にあるのは世界―

「世界トップレベルにある日本の麺や麺文化を世界に広めるのが私の次の仕事です。私は元々エンジニアでしたが、今はこの麺の仕事が天職だったと思っているんですよ」

「麺」のネット通販も人気

大和製作所の新社屋にはグループ会社で、麺類の製造・インターネット販売などを行う株式会社讃匠の製麺工場も入居している。讃匠が作るうどんもすべて機械による自動製造。小麦粉をこね、生地を伸ばし、切って梱包するまでを、ラインで一貫生産している。ネットショップのグルメ大賞を連続受賞する人気ぶりで、うどんの製造工程などを見学することもできる。

大和製作所

所在地
綾歌郡宇多津町浜三番丁37番4
TEL:0877-85-6168
FAX:0877-56-7317
URL:http://www.yamatomfg.com/
資本金 9000万円
従業員数 75人

沿革

  • 1979年 有限会社大和製作所 創設
  • 1985年 株式会社に組織変更
  • 1986年 関東営業所 開設
  • 2001年 うどん学校 開校
  • 2002年 ソウル営業所 開設
  • 2005年 店舗用製麺機シェアがNo.1に
  • 2011年 新工場 稼働
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