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潮流

2011年5月19日更新

「目には青葉」想像する力が未来を創る

震災から2カ月。被災地ではまだ先の見えない日々が続いています。日本銀行も、震災直後から、職員一丸となって金融経済のインフラを支えてきました。危機に直面し、日本銀行の役割はみなさんの日々の暮らしを支えることなのだと改めて痛感します。

泥まみれの日銀券を綺麗な紙幣に交換する臨時窓口を4月20日から盛岡に開設しました。本支店以外で損傷通貨の引換えを行うのは初めての経験です。甚大な被害の経済への影響を分析し、先々の展望を示すことも経済活動を支えるインフラです。4月28日公表のレポート(経済・物価情勢の展望)では、サプライチェーンの寸断、電力不足等の供給制約解消の遅れや、原発問題を受けたマインド悪化等が、企業や家計の中長期的な成長期待を弱めるリスクを指摘しています。

レポートで懸念されている設備投資や雇用環境の悪化は、香川には現状必ずしも当てはまりません。当地経営者のみなさんは、それぞれに将来を展望しながら投資、雇用を前向きに続けています。調達先の被災状況を見極め、代替素材の開発にどこまでコストをかけるか。企業経営者はぎりぎりの判断を迫られています。その悩みを具に知るほどに、「震災の影響で」、「マインドの悪化により」と一言で括った評価では責任を果たせな いとの思いが強まります。問題を一つ一つ掘り下げ、先行きの展望も併せて伝えることが求められています。冷静な目と先行きを想像する力。先入観を持たず、目前の事実を客観的に認識し、そこに関わる人々の心を思いながら先行きを展望すること。想像する力は生物の中でも人間だけに備わる力だといわれています。

瀬戸内の島影も少しずつ濃さを増し、栗林公園の新緑も鮮や かになってきました。湧き上がる自然の力が眩しい季節です。復活の力は日本全体にも漲っていくことでしょう。被災地の新緑に思いを馳せながら、香川発、日本の新しい未来に向かってみなさんと一緒に進んでいきたいと思います。

日本銀行高松支店長 清水 季子

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「かがわ経済ナビ」は、経済に詳しい専門家の方々に香川や四国の経済状況、新たな動き、今後の展望などを語っていただく「潮流」。
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これらのコーナーで構成し、香川で働く人々のビジネスナビゲーターとして有益な情報を発信していきます。

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