2011年6月16日更新
5月の連休明け、玉藻城の披雲閣で開かれた「フューチャーセンターin四国」に参加した。企業人、行政マンから大学関係者、一般の市民の方々まで、多様な人たちが立場を離れて四国の今後について語り合う場である。
何かを決めるわけではなく、まずは各人が自分を見つめ直し、地域への関わり方を考える、そこからその人なりの地域の将来イメージが湧いてくる、そんなイベントだ。普段は話す機会のない人との対話、議論は非常に興味深く、触発されるところが多かった。
社会が成熟し、人々のニーズが多様化する中、地域のあり方も大きく変わらざるを得ない。従来のように、行政(いわゆる〝官〟)に任せておけばそれでよし、とは行かない。企業も、NPOも、市民一人ひとりも(まとめて〝民〟としよう)、それぞれのやり方で地域の未来のために役割を果たさねばならない。
わが国喫緊の課題である東日本大震災被災地の復旧・復興に当たっても、計画づくり、事業の実施、必要な資金の手当て等々、あらゆる局面で官と民の緊密な連携が必要になる。地域コミュニティの意思・パワー、企業の能力、金融機関による資金供給…民の力なしに本当の意味での復活は実現しないのだ。
官も、民も、発想の大転換が必要だ。官は民を対等のパートナーとして遇し、必要な情報は適切に公開せねばならない。自らの意思決定についての説明責任(アカウンタビリティ)も果たさねばならない。〝由らしむべし、知らしむべからず〟は最早通用しない。
民は、単に官にあれこれ要求するだけでなく、自らやるべきことは責任を持って実行せねばならない。権利と義務とは裏腹なのだ。
官と民とが共通の土俵に立ち、共通の目標のために協働することこそが、地域の未来を拓く。昨年の瀬戸内国際芸術祭はその一大成功例だろう。大震災被災地のみならず香川でも、「フューチャーセンターin四国」の参加者も含めて官民が一体となり、新しい時代の地域、新しい時代の社会を作り上げていくことを心から期待したい。
日本政策投資銀行四国支店長 藤田 寛
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