2011年7月7日更新
人は2~3歳までに機能する汗腺の数が決まり、それはそのときの気温の影響を受けるため、幼い頃に暑くない土地で育った人は暑さに弱いということを聞いたことがある。事実、10歳まで福島県で育った私は暑さが苦手である。
私は今までに、福岡や愛媛といった夏に暑くなる土地に住んだことがあるが、それらと比べても香川の夏は暑いと思う。特に夕暮れの蒸し暑さは格別である。
しかしながら、私は香川の夏が嫌いではなく、むしろ好きである。
理由の一つはうどんである。讃岐うどんはコシが強いが、私は、よりコシの強さを楽しめる冷たいうどんが好きである。やはり、冷たいうどんは暑い夏に食べるからこそ、その美味しさが引き立つと思う。
理由のもう一つは、夕暮れ時の美しい風景である。香川の夕暮れは瀬戸内の風景のおかげなのか、優しい印象であるのがとても気に入っている。
香川には、美しい夕暮れの風景を見ることができる場所はたくさんあると思うが、私が一番気に入っているのは県庁舎である。
県庁舎のエレベータは西側にあり、帰りにエレベータを待っている際に窓から西に視線を向けると、夕日が沈むところを見ることができるときがある。そのときには、山、街並み、水面そして島影等が夕日を浴びて茜色に染まり、得も言われぬ風景になる。これほど多くのものが夕日と共に視界に入る場所はなかなかないのではないか。
ただし、この風景はいつでも見ることはできない。窓は真西を向いており、真西には山があるため、春、秋及び冬は夕日が山に隠れてしまい、先程の風景を楽しめない。夏になると夕日が北の方に沈むため、この風景を見ることができ、夕日の沈む方向や時刻から、7月になるとこの風景に遭遇するチャンスが増えてくる。
これから夏本番を迎え、夕暮れの蒸し暑さが一段と増してくるが、仕事からの帰りにあの美しい風景を気軽に楽しめるチャンスに巡りあえるかと思うと、夕暮れが待ち遠しい今日この頃である。
香川県総務部長 伊藤 敬
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