2011年7月7日更新
日本には100万件を超える特許権がありますが、その3分の1程度しか実施されていないのが現状です。不実施の約半数が他社にライセンスしてもよい、いわゆる「開放特許」であると推定されています。
この開放特許は、いわば眠っている状態で「休眠特許」とも呼ばれています。これらを適切な企業に技術移転することで新規事業を創出することができれば、産業の活性化、研究開発力の向上にもつながります。
そこで今回は、特許など知的財産権の効果的な活用について、具体例を挙げながら示していきます
(1)譲渡
知的財産権の権利の一部または全部を、他人または法人に譲ることです。特許庁への登録が必要です。譲渡代金は、その知財権により得られる将来の収益を予測して計算されますが、それを正確に予測することは難しく、リスクが多いともされています。
(2)ライセンス
原則的に権利を譲らず、他人または法人に知財権の実施を許諾します。ライセンス料を、特許などを使用した製品の販売金額に関連づけることで、譲渡のようなリスクを避けることができます。ライセンスは、特許権者(ライセンサー)自身も特許を使用できる「通常実施権」と、ライセンサーであっても特許が使えなくなる「専用実施権」などに分けられます。
ライセンスを活用して新規事業創出を実現させた地元企業の事例をご紹介します。

◇ライセンス案件
「装飾表示体および遊技機」(特許第3488179号)
◆ライセンサー(特許権者) 美濃商事株式会社(京都市)

◆ライセンシー(特許導入者) 株式会社マルモ印刷(三豊市)
マルモ印刷
導入した3D印刷技術を生かし、組立式地球儀やブックマーク等の文具を自社開発ブランド「ジオグラフィア」として、2008年から販売開始。
技術開発が高度化、複雑化した現在、中小企業にとっては、十分な研究開発資源を確保することは難しく、また研究開発費が増大になった場合は、早期に回収する必要に迫られます。他社への技術移転・他社からの技術導入は、企業にとって大きな魅力となります。
(特許庁資料より引用)
「知的財産権」の代表的な類別として“特許権”、“実用新案権”、“意匠権”、“商標権”などがあります。
「知財を知る」は、日々の企業活動から生み出される知的創造活動において権利保護を与え企業発展を支える知的財産制度、いわゆる“知財”をより深く知ることで、様々な商業活動において生み出される自社のサービスや商品を守り、かつ攻めの有効な武器として活用できる可能性を秘めています。
ここでは、知的財産権制度をより深く、より丁寧に実例を交えながら解説していきます。





























