2011年7月21日更新
経済活動のグローバル化が進む中で、技術を標準化して、これを国際的に普及させる取り組みが活発化してきています。
標準化した技術が、自社で特許を取得した技術であれば、その特許からライセンス収入という直接利益も得られることから、標準化に向けた取り組みを知的財産戦略や研究開発戦略と連携させることは、企業の収益力を高めるために有益です。そこで今回は、知財技術の標準化についてご紹介します。
標準化とは「自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化する事柄を、少数化、単純化、秩序化すること」です。
標準(=規格)があるということは、消費者にとって非常に便利です。乾電池、ガソリン、電球など特に消耗品については、標準化されていれば互換性があるため入手しやすいうえ、同じ規格で大量生産されるため、価格も安くなります。
一口に「標準」といっても様々なものが存在します。
(1) デジュール標準
公的機関が所定の手続きを経て作成したもの。ISO(国際標準化機構)、JIS(日本工業規格)など。
(2) フォーラム標準
いくつかの企業が集まって作った「フォーラム」によって作成されたもの。DVDフォーラムなど。
(3) デファクト標準
公的機関によって定められた標準ではなく、市場競争を勝ち抜いて、事実上、標準になったもの。マイクロソフト社のウィンドウズなど。
「標準」を巡ってはこれまでに様々な争いが展開されています。代表的なものがビデオテープレコーダーやビデオディスクに関する規格争いで、中でも最も有名なのが家庭用ビデオの「VHS対ベータ」でしょう。前述の「デファクト標準」に分類されます。
1975年にソニーが家庭用ビデオ「ベータマックス」を開発。翌年、日本ビクターがその対抗規格として「VHS(Video Home System)」を開発しました。

ベータ側には東芝、三洋電機、NECなどが、VHS側には松下電器産業、シャープ、三菱電機などが加わり、家電史上例のない規格対立戦争は約10年間続きました。
生き残ったのは「VHS」。録画時間の長さ、販売店の多さ、「VHS優勢」を受けてビデオソフトメーカーが販売・レンタルともにVHSに一本化したことなどが「VHS勝利」の理由にあげられます。
新規事業創出を進めるにあたっては、技術を普及させる「標準」と、技術の権利を守る「知財権」の、両者をバランスよく活用することが極めて重要になってきます。
(特許庁資料より引用)
「知的財産権」の代表的な類別として“特許権”、“実用新案権”、“意匠権”、“商標権”などがあります。
「知財を知る」は、日々の企業活動から生み出される知的創造活動において権利保護を与え企業発展を支える知的財産制度、いわゆる“知財”をより深く知ることで、様々な商業活動において生み出される自社のサービスや商品を守り、かつ攻めの有効な武器として活用できる可能性を秘めています。
ここでは、知的財産権制度をより深く、より丁寧に実例を交えながら解説していきます。





























