2011年8月4日更新
近年、「パテント トロール(patent troll)」という言葉が注目されています。パテント トロールとは、特許の権利を乱用して、大企業などに特許侵害の和解金や賠償金を要求するためだけに特許を保有しているとされる企業や個人を指す言葉で、「特許の怪物」とも表現されます。日本の大手メーカーが、パテント トロールと呼ばれるアメリカ企業に特許侵害で訴えられ、多額の和解金を支払わされるケースも起きています。
パテント トロールは小規模な企業であることが多く、特許侵害を提起することを目的として他者から特許権を買収することはありますが、自らが保有する特許権を利用して製品を製造・販売することは少ないとされています。他者が作った製品等が市場に出回った際を見計らってライセンス料を請求するといった行動に出ます。
パテント トロールは実際に製造等の事業を行っていないため、訴訟で負けたとしても訴訟費用を失うだけです。一方、訴えられた企業は負けると事業差し止めになってしまいます。パテント トロールは中小企業ですので、訴訟になると大企業の方が優位だと思われますが、リスクの大きさが全く違うため、訴えられた企業は訴訟を避けて和解など金銭による解決を選ぶケースが多いのが現状です。
スマートフォン「ブラックベリー」を製造するカナダの携帯情報端末大手RIM社が、NTP社という特許管理会社に約620億円の賠償金を支払ったケースがあります。また日本でも、特許権を買い集めた企業が、これらの特許に関わっていそうな大企業を探しては、毎月2~3件のペースで警告文書を送りつけているという事例が報告されています。

「知的財産権」の代表的な類別として“特許権”、“実用新案権”、“意匠権”、“商標権”などがあります。
「知財を知る」は、日々の企業活動から生み出される知的創造活動において権利保護を与え企業発展を支える知的財産制度、いわゆる“知財”をより深く知ることで、様々な商業活動において生み出される自社のサービスや商品を守り、かつ攻めの有効な武器として活用できる可能性を秘めています。
ここでは、知的財産権制度をより深く、より丁寧に実例を交えながら解説していきます。






























