2011年8月18日更新
第三者が、ある特許発明の内容と関連の深い製品を生産、販売等をしている場合に、その製品が特許権の侵害になるか否かは非常に難しい問題となる場合があります。しかし、特許権は一種の財産権ですから、それを所有する権利者が権利侵害への対応を考えなければなりません。
権利侵害が成立するには次のような条件が必要です。
(1)有効な特許権があること
特許権が設定登録され、権利の存続期間中であることが必要です。
(2)特許発明の技術的範囲内の発明が実施されていること
特許発明の技術的範囲は、願書に添付した特許請求の範囲の記載に基づいて定められます。
(3)正当な権原のない実施であること
当該第三者が実施権を有しないこと、又は特許権の効力の及ばない範囲の実施でないことが必要です。
他人が無断で業として特許発明を実施すれば、特許権者は次の通り、民事上、刑事上の救済を受けることができます。

特許権者は、権利侵害があったと判断すると、通常、その権利行使前に侵害者と目されるものに対し警告を発します。しかし、この警告は特許権者の主観的判断に基づく場合が多く、ときに誤用または濫用されることも少なくありません。警告を受けた場合の対策例を次に示します。
(1)特許存在の確認
特許原簿により、特許権が有効に存在するか、正当な権利者からの警告であるかを確認します。
(2)特許発明の技術的範囲の検討
特許公報を入手し、特許請求の範囲の記載を中心に、特許発明の技術的範囲がどこまで及ぶかについて検討します。なお、特許発明の技術的範囲については、特許庁に判定を求めることができます。この判定結果は法的拘束力を持ちませんが、権利付与官庁の公式見解であるため、権威ある判断の1つとされています。また、弁理士に鑑定を依頼することもできます。
知的財産権を巡る訴訟などはいつでも起こり得ます。根拠となる権利の確認、製品情報の調査など、まずは正確な状況を把握し、判断に迷った場合は速やかに専門家に相談することも重要です。
「知的財産権」の代表的な類別として“特許権”、“実用新案権”、“意匠権”、“商標権”などがあります。
「知財を知る」は、日々の企業活動から生み出される知的創造活動において権利保護を与え企業発展を支える知的財産制度、いわゆる“知財”をより深く知ることで、様々な商業活動において生み出される自社のサービスや商品を守り、かつ攻めの有効な武器として活用できる可能性を秘めています。
ここでは、知的財産権制度をより深く、より丁寧に実例を交えながら解説していきます。






























