2011年9月1日更新
九州の出身です。但し、生まれだけではありますが・・・。
北九州は小倉の生まれですが、残念ながら玄海育ちとはならずに、父親の転勤に伴い上京し、社会人になるまで東京で過ごしました。就職後30年近い歳月の中で各地にご縁を結びましたが、この度5度目の地方勤務で高松に参りました。
当地に赴任して1カ月余り(執筆時点)、色々な方々にご挨拶する中で出自を問われるがままに前述の様な話を繰り返し、心の片隅でそこはかとなくデラシネ(根無し草)の感慨を覚えています。
ところで、世の中には「九州男児」という便利な概念があり、九州出身の男性というだけで、男らしく、一本気で、逞しいというポジティブなイメージで見られる風潮があります(無骨で単純とも言われますが…)。「九州男児」は、博多山笠や無法松、筑豊の炭坑町等北九州の印象と肥後もっこすや薩摩隼人等南九州の印象がないまぜとなった、九州以外の人々の間に形成された漠然としたステレオタイプに過ぎませんが、私の様な紛い物でも酒の一杯も飲み侠気の一つも見せると、やはり九州男児だと訳もなく納得して頂けるという有難味があります。
一方、四国の土地柄、お人柄を外から見た場合、一言で表す適当な表現が見受けられない様に思います。律令制の時代から四カ国で一島を形成し「四国」と称され、紀伊水道、鳴門海峡、瀬戸内海、豊予海峡、豊後水道、そして太平洋といった特徴の異なる海に囲まれて暮らしていれば、桂浜から遠くアメリカを遠望する坂本龍馬を気取らずとも、朝な夕なに海を眺めることになりましょう。「四国」の人が四方の海を向いていれば、自然と背中合わせとなり、「四国は一つ一つ」といわれる所以ともなりましょう。
「四国らしさ」ということを考えている時に、とある会合でお会いした札所のご住職から、「四国八十八カ所霊場を巡るお遍路みちは一繋がりであり、道行く方々に対するおもてなしの心は四県共通である」とお聞きし、大変感銘を受けました。
四国は、気候温暖、風光明媚、食材豊富な住み易いところだと思いますが、山の向こう側に住む人々に考えを巡らすゆとりと思いやりが増えれば、更に素晴らしい地域になることと思います。
日本政策投資銀行四国支店長 木原 茂
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