2011年9月15日更新
企業には、事業活動の根幹に関わる技術やノウハウ、顧客情報等、外部に漏れてはいけない重要な情報が数多くあります。それらを「営業秘密」として管理することで、自社の強みを把握することが可能になり、これを最大限に生かした経営(知的資産経営)につなげられます。今回は、経営戦略の一つとしても重要視されている「営業秘密管理」について考えます。
こんな事例を耳にしたことはありませんか?
〈事例1〉
開発中の製品の製造方法を特許出願したら、重要な情報がすべて公開され、ライバル会社に周辺特許を取られてしまった・・・

製品を分析しても分からない情報なら営業秘密として管理した方が良かったかも・・・
営業秘密の有名な例の一つにコカ・コーラがあります。特許権を得るためにはその製法に関する発明の内容を公開することが必要となるため、コカ・コーラは成分、配合率、炭酸濃度等、その製法について特許権を取得していません。

〈事例2〉
従業員が退職時に顧客名簿を持ち出してライバル会社に転職。ライバル会社に有望な顧客を奪われてしまった・・・

営業秘密として管理していれば法律による保護が受けられたかも・・・
営業秘密とは、不正競争防止法で定められた次の3つの用件を満たしている情報です。侵害行為に対しては、差止や損害賠償等の請求ができ、侵害者に対しては罰則が科される場合もあります。
(1)秘密管理性
情報にアクセスできるものを制限する等、秘密として管理されていること。
(2)有用性
設計図、製造ノウハウ、顧客名簿等、事業活動に使用されていたり、使用されることによって、経営効率の改善等に役立つものであること。
(3)非公知性
情報の保有者の管理下以外では一般に入手できないこと。
営業秘密の管理については「物理的管理」、「技術的管理」、それが秘密であることを就業規則や秘密保持契約によって指定し、従業員や取引先に周知する等の「人的管理」により、営業秘密を他の情報と区分する等の措置を講じることが必要です。
(特許庁資料より引用)
「知的財産権」の代表的な類別として“特許権”、“実用新案権”、“意匠権”、“商標権”などがあります。
「知財を知る」は、日々の企業活動から生み出される知的創造活動において権利保護を与え企業発展を支える知的財産制度、いわゆる“知財”をより深く知ることで、様々な商業活動において生み出される自社のサービスや商品を守り、かつ攻めの有効な武器として活用できる可能性を秘めています。
ここでは、知的財産権制度をより深く、より丁寧に実例を交えながら解説していきます。



























