2011年11月3日更新
~件数 135件(前年度比 −22.9%)負債総額 408億円 (前年度比 +15.0%)~
- 倒産件数は、前年度比22.9%減。過去10年で最少。
- 負債総額は、前年度比15.0%の増加。過去10年で8番目。
- 県別では、香川県を除く3県で前年度比減少。
- 原因別では、販売不振が69件でトップ。不況型倒産は前年度比23.53%減。
- 業種別では、建設業が55件でトップ。10業種の内、6業種が前年度比減少。
2011年度上半期の四国地区企業倒産状況(負債総額1000万円以上、内整理を含む)は135件、負債総額408億2400万円であった。件数は、前年度比22.9%減、3年連続で減少した。一方、負債総額は前年度比15.0%増、過去10年で8番目だった。原因別では、販売不振が69件(構成比51.11%)でトップ、不況型倒産は91件(同67.41%)であった。業種別では、建設業が55件でトップ、製造業24件、卸売業17件、小売業、サービス業他各14件、運輸業6件、農・林・漁・鉱業3件、不動産業2件であった。倒産形態別では、法的倒産83件(破産74件、民事再生5件、特別清算4件)、銀行取引停止49件、内整理3件であった。


県別にみると、前年度比で、件数は香川県のみ増加しており、他3県は減少した。香川県は、件数43件、前年度比38.7%増となった。一方負債総額は、140億6600万円で前年度比109.3%増となった。愛媛県は、件数48件で4県中トップ、前年度比は44.8%の減少だった。負債総額は、172億8900万円でこちらも4県中トップとなり、前年度比11.5%の減少となった。高知県は、件数24件で前年度比7.7%の減となった。一方負債総額は62億8600万円で、前年度比107.0%の増加となった。徳島県は件数20件で、前年度比35.5%の減少となった。負債総額は31億8300万円で、前年度比48.6%の減少となった。
件数は販売不振が69件(構成比51.11%)でトップ。既往のシワ寄せ19件、過小資本14件、放漫経営12件、他社倒産の余波11件、その他4件、信用性低下、売掛金回収難各3件と続く。負債総額は販売不振が187億7100万円でトップ、既往のシワ寄せ75億7500万円、放漫経営60億8200万円、信用性低下37億5600万円、他社倒産の余波21億5800万円、過小資本16億2400万円、売掛金回収難6億9500万円、その他1億6300万円となった。
件数は、建設業が55件でトップ、以下製造業24件、卸売業17件、小売業、サービス業他各14件、運輸業6件、農・林・漁・鉱業3件、不動産業2件となっている。金融・保険業と情報通信業は発生がなかった。前年度との比較では、小売業17件、建設業、卸売業が各8件、農・林・漁・鉱業6件、不動産業5件、サービス業他4件と6業種が減少。製造業5件、運輸業3件と2業種が増加している。負債総額は製造業が117億5100万円、卸売業106億3700万円、建設業73億5200万円、サービス業他53億8700万円、小売業24億5600万円、農・林・漁・鉱業17億6000万円、運輸業12億9200万円、不動産業1億8900万円となった。

2011年度上半期の四国地区企業倒産は、件数は135件で、3年連続の減少、過去10年間で最少となり、沈静傾向が続いている。一方、負債総額は、408億2400万円と過去10年間で8番目となった。件数は減少したものの、負債総額は前年度は20億円が最も大型倒産であったのに対し、セルミ医療器(株)(医療向電位治療器製造・坂出市・負債総額60億1400万円)、(株)中辰(松山市・負債総額31億7600万円)といった前年を上回る大型倒産の発生によって、全体の負債総額を押し上げた格好となっている。負債額別にみると、負債総額5億円以上17件→15件、5億円未満1億円以上63件→52件、1億円未満5000万円以上38件→33件、5000万円未満1000万円以上57件→35件と軒並み減少に転じているが、比較的小規模の倒産の減少が目立っている。
東日本大震災関連倒産は、7件発生しているが、全て間接型倒産で直接的な影響は発生しておらず、業績回復が遅れ、経営体力が限界に達した中小企業の背中を震災が押した形となっている。
震災発生もあって四国地区においても景気動向は厳しかったものの、「景気対応緊急保証」や「中小企業等金融円滑化法」といった政策支援効果が持続したことによって、倒産件数は抑制された面が大きいようだ。ここにきて震災の影響による資材不足等の影響も無くなっており、製造業を中心に景気は回復傾向を辿ってきているものの、円高の長期化で大手のコスト削減が一段と強まってくることは必至とみられ、シワ寄せは下請けや納入先など四国地区の中小企業にも波及することが予想される。
復興予算編成が始まっているが、四国地区への波及効果としては限定的とみられ、建設業の受注環境はまだまだ厳しい推移を辿る可能性が高い。金融機関の貸出姿勢も引き続き厳しく、資金需要が高まる年末に向けて運転資金に窮する中小企業が増加する懸念が高まっており、下半期の倒産件数は増勢傾向を強めるものと思われる。
「動向リサーチ」は、東京商工リサーチがまとめる詳細な情報データに基づき、株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長・竹 茂和さんが香川の経済動向を鋭く分析します。

































