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動向リサーチ

2012年1月19日更新

2011年 四国地区企業倒産状況

~件数 265件(前年度比 -15.34%)
   負債総額 652億9400万円(前年度比 -3.04%)~

  1. 倒産件数は前年比48件の減少。過去10年で最少を記録。
  2. 負債総額は、前年比3.0%の減少。過去10年で最少を記録。
  3. 県別では、4県のうち2県で前年の倒産件数を下回り、特に愛媛県の減少数が目立った。
  4. 原因別では、販売不振が前年比20.0%減。不況型倒産は前年比14.8%の減。
  5. 業種別の倒産件数では、10業種の内、7業種で前年を下回った。

《 概況 》

2011年(1月から12月)の四国地区企業倒産状況(負債総額1千万円以上、内整理を含む)は265件、負債総額652億9400万円となった。

倒産件数は、前年比15.3%減で、2年連続の減少、過去10年間では最少となった。歴代でも1990年(159件)、89年(221件)、73年(243件)、72年(251件)に次いで、5番目に少なかった。負債総額は前年比3.0%減、2年連続の減少で、過去10年間で最少だった。

原因別では、販売不振が前年比20.0%減で、不況型倒産も14.8%減となった。

業種別では、建設業が103件でトップ、製造業41件、小売業38件、卸売業34件、サービス業他26件と続き、10業種のうち、7業種で前年の倒産件数を下回った。

倒産形態別では、法的倒産173件(破産162件、民事再生6件、特別清算5件)、銀行取引停止85件、内整理7件であった。

負債10億円以上の倒産は14件(前年13件)で、負債総額トップはセルミ医療器(株)(坂出市・医療向電位治療器製造・4月)の60億1400万円であった。

愛媛県、徳島県で件数が減少

県別倒産件数では、4県のうち、愛媛県、徳島県で前年を下回った。一方、負債総額では高知県を除く、3県で減少した。

香川県は、77件で前年比2件の増となった。一方、負債総額は、198億7500万円で前年比6億6600万円の減となった。

愛媛県は、倒産件数90件(4県中トップ)で、前年比42件の減となった。負債総額は、283億8千万円で前年比15億9700万円の減となった。

高知県は、件数52件で前年比2件の増となった。負債総額は92億2800万円で、19億8500万円の増となった。

徳島県は件数46件で、前年比10件の減となった。負債総額は、78億1100万円で、前年比17億7100万円の減となった。

不況型倒産は前年比32件の減少

倒産件数は、販売不振が144件(構成比54.34%)でトップ。次いで、既往のシワ寄せ35件、過小資本27件、放漫経営24件、他社倒産の余波21件、その他6件、売掛金回収難4件、信用性低下3件、設備投資過大1件であった。

負債総額は、販売不振が292億8千万円、既往のシワ寄せ112億9200万円、放漫経営98億8500万円、他社倒産の余波58億6500万円、過小資本38億800万円、信用性低下37億5600万円、売掛金回収難7億9300万円、設備投資過大3億5300万円、その他2億6200万円であった。不況型倒産は、183件(構成比69.06%)で前年比32件の減少、負債総額は413億6500万円だった。

10業種のうち7業種で前年を下回る

倒産件数は、10業種のうち、7業種で前年を下回った。

減少したのは、サービス業他18件(44→26件)、建設業12件(115→103件)、小売業10件(48→38件)、卸売業7件(41→34件)、農・林・漁・鉱業5件(10→5件)、不動産業2件(9→7件)、情報通信業2件(3→1件)となった。これに対し、増加は、製造業4件(37→41件)、運輸業4件(5→9件)だった。金融.保険業は、前年と同数(1→1件)だった。

《今後の見通し》

明るい兆しとして、11年度第4次補正予算案に新車購入補助金約3千億円が盛り込まれ(前回は約5700億円)、11年12月20日から同補助金が復活、内需拡大が期待されるが、予算額に達すると終了するため、一時的なカンフル剤的意味合いとの見方が大半である。

11年3月11日に発生した「東日本大震災」で、一時、資材調達及び仕入難から中小・零細企業は急激な売上・受注減に直面、資金繰り対応が迫られており、四国でも震災関連の倒産が散見され、経済状況が震災前の状態までに回復するには、尚、時間を要するものと思われる。全国的には東日本大震災の復興需要が景気を下支えするものと見られているが、四国での復興需要の取り込みは限定的で、四国経済の大幅な牽引までには至っていない。また、円高による為替差損などを計上している企業も一部に見られ、円高への苦慮がうかがわれる。官公庁工事も一層の減少が確実な情勢から、先行き不透明感は否めない。

中小企業円滑化法が13年3月まで延長される方針だが、返済条件の変更を繰り返し申請する中小企業が増えているため、金融機関へ検査・監督の強化が今後求められている。地方銀行を中心に貸倒引当金の積み増しが進められており、債務者区分の低い企業、業績が中小企業円滑化法に基づく事業計画と乖離した企業を中心に金融機関の選別が強まることが想定される。このような状況から企業倒産は業績回復が遅れている中小・零細企業中心に増勢傾向を辿るものと見られる。

株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 竹 茂和

動向リサーチとは

「動向リサーチ」は、東京商工リサーチがまとめる詳細な情報データに基づき、株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長・竹 茂和さんが香川の経済動向を鋭く分析します。

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