2012年2月2日更新
最近の税制改正は極めて変則的ですので、2011年分個人所得税の確定申告に際して留意すべき主な点について整理するとともに、今後の動向として、「12年度税制改正大綱」と「社会保障・税 一体改革素案」に示された主な項目も併せて整理しておきます。
【1】年金所得者の申告手続きの簡素化
公的年金収入金額が400万円以下で、かつ、その他の所得金額が20万円以下の場合は、申告を要しません。なお、所得税の還付を受けるために申告書を提出することはできますので、医療費控除を受ける場合、年の途中に扶養親族が増えた場合、障害者に該当することになった場合、以下で説明する寄付金控除を受ける場合など税金の還付を受ける場合には確定申告が必要になります。
【2】寄付金特別控除(税額控除)の創設
所得控除と税額控除の選択に際しては、その年の課税所得金額が1800万円以下(所得税率33%以下)の場合には、一般的に税額控除が有利になります。
【3】扶養控除の改正
年齢16歳未満の年少扶養控除が廃止されています。また、年齢16歳以上19歳未満の扶養控除について上乗せ分(25万円)が無くなり、特定扶養控除の範囲が狭くなりました。
【1】12年度税制改正大綱より抜粋(現在の通常国会で審議される予定)
- (a)給与所得控除の制限
13年分から給与収入金額が1500万円超の場合の給与所得控除を一律245万円とする。 - (b)役員退職金について、勤続年数5年以下の場合は、退職所得の2分の1課税が廃止される。
- (c)贈与税については、住宅取得資金の贈与における非課税枠が省エネ・耐震性の高い住宅の場合は12年1500万円、13年1200万円、14年1千万円に増額延長される。(一般住宅の場合は、それぞれ1千万円、700万円、500万円)
- (d)国外財産5千万円超については税務署へ国外財産調書を提出する必要がある。
【2】社会保障・税 一体改革素案より抜粋
- (a)消費税を14年4月に8%へ、15年10月に10%へ引き上げるとともに、低所得者対策として、給付つき税額控除を導入する。
- (b)最高所得税率を所得5千万円超については15年1月から45%へ引き上げる。
- (c)上場株式の売却益・配当金に係る税金を14年1月から本則の20%に戻す。
- (d)相続税の基礎控除の減額(現状の60%水準へ)と最高税率の引き上げ(50%から55%へ)。
大西 均総合経営研究所 公認会計士・税理士 大西 均
「かがわ経済ナビ」は、経済に詳しい専門家の方々に香川や四国の経済状況、新たな動き、今後の展望などを語っていただく「潮流」。
会計・税務・労務関係の基礎的知識をわかりやすく解説・提供する「指南」。
これらのコーナーで構成し、香川で働く人々のビジネスナビゲーターとして有益な情報を発信していきます。





























