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目からうろこ!BKゼミ

2014年2月20日更新

バイオ研究の行き着く先~生物と機械の違いとは?~

iPS細胞に続いて、STAP細胞と呼ばれる新たな細胞が登場し世間を賑わせ、生物学分野での技術革新が驚くほどのスピードで進んでいます。果たしてこの先どのような将来が待っているのでしょうか。

私は、これまで機械工学を学んできました。現在は、その技術をバイオ分野に応用する研究をしています。両方の分野を経験してきた立場から将来について考えてみますと、非常に大雑把に言えば、生物と機械がお互いに近づいていくのだろうと思っています。馬鹿馬鹿しいと思われるかもしれませんが、この2つの違いについて改めて考えてみることにしましょう。

機械といえば自動車や電化製品を想像されると思いますが、このような機械の概念を広げることから議論を始めます。例えば、将来的には生物が持つタンパク質などの材料を使った全く新しい機械が作れるかもしれません。そこで、機械とは「すでに良く分かっている仕組みで働く人工物」程度に考えるのが良いでしょう。対照的に、生物の仕組みはご存知の通り完全に分かっているわけではありませんし、生物は機械のように人が作ったものでもありません。したがって、今のところ生物と機械の間には明確な境界が存在しています。しかし、一方では人工臓器などの機械技術を取り入れることで人が機械に近づいていると考えることもできます。さらに、生物の仕組みは猛烈な勢いで解明されていますし、細胞を使ったマイクロロボットのように生物の機構を取り入れた機械の開発も基礎研究レベルで行われています。

将来、これらの革新的な技術が発展すれば、生物と機械がより近づいていくことになるでしょう(図)。果たして、それでもその間には越えられない境界が存在しているのでしょうか。日常的な感覚ですと生物と機械は全くの別物と考える方が自然かもしれません。一方で、科学とは仮説をたてて検証するものです。この問いに対して、現在の研究動向はというと、生物と機械の間には境界がないという仮説を立証しようとしているように思えてきます。

<図1>水道施設の積み上げ耐震化率

生物は機械であるという捉え方自体は古くからあり、ギリシャの哲学者デモクリトスの原子論にまで遡るようです。その後18世紀になって、フランスの哲学者ラ・メトリが人間機械論を発表し、人間も含めて生物は機械であるという考えを世に問おうとしました。つまり、生物と機械には結局境界なんかないのだ、という考えです。

1953年にDNAの構造が解明され、70年代に遺伝子操作技術が発展し、近年では、脳機能の解明や万能細胞の作製が進むにつれて、私たちは時代と共に否応なくその考え方に近づいているように思います。いずれ生物の仕組みは人間の感情に至るまで解明されるのかもしれません。また、生物を機械のように一から人工的に作ることも近年試みられていますので、それも可能になるかもしれません。したがって、まるでSF小説のようですが、今後生物と機械の差が曖昧になっていくと予測されます。そのときには専門分野が従来の機械工学か生物学かという分け方は意味がなくなるのかもしれません。次回は、具体的な事例として機械を利用した生物の計測と改変技術について紹介します。

香川大学工学部知能機械システム工学科 准教授 寺尾 京平

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「目からうろこ!BKセミナー」は、香川大学とビジネス香川のコラボレーション企画です。経営に役立つ専門知識や実践的戦略の具体的な実例、教育・研究の最前線等を紹介し、読者の皆様に新たな視点を提供していくことを目指しています。

讃岐を歩く

よく見ると・・・

夏の終わりに津田の松原を歩く。岩清水八幡宮に立ち寄ると、ねこがお昼寝中。お賽銭を投じても、鈴を鳴らしても、ぴくりともしない。よく見ると「土足禁止」の札の前で、ちゃんと足を浮かせていた。

Photo:T.Nakamura

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