ビジネス香川 -「いま」を伝え、「未来」を育てる-

朝日新聞購読のご案内

文字サイズ
標準
拡大
  • プライムパーソン
  • Next開拓魂
  • It's me!それは私です
  • BK NEWS
  • さぬき美探訪
  • さぬき味探訪
  • 動向リサーチ
  • 瀬戸標(せとしるべ)
  • 特・選・本
  • 本日、旅日和

とっておき KAGAWA

2014年12月4日更新

失われつつある“本当の子育て”との出会い~男木島を取材して~ NHK高松放送局 ディレクター 守屋 康子さん

NHK高松放送局でディレクターをしている守屋康子です。今は香川県に住んでいますが、出身は神奈川県。三浦市という半農半漁の町で生まれ育って、NHKに入局するまで神奈川県を出たことがありませんでした。高松に来て1年と4カ月。取材する中で出会った、香川のキラキラと輝く魅力をお話ししたいと思います。

私は、入局してすぐ、福岡放送局に配属されました。縁もゆかりもない福岡で3年間、九州各地をグルグルと取材して回る中で、住んでいるからこそ築ける豊かな人間関係や、実感できる魅力があるのだと学びました。もっと沢山、自分の知らない町に住んで、いろんな人の話を聞いて、伝えたい。そう思っていたときに転勤したのが高松局です。「今度はどんな出会いがあるのだろう?」ドキドキしながら渡った瀬戸大橋、そこで目に飛び込んできた瀬戸内海の多島美を忘れることができません。

今年の春から、ずっと男木島を取材しています。きっかけは昨年秋、「瀬戸内海の小さな過疎の島で、一度休校になった学校が再開する」というビッグニュースとの出会いです。福岡局時代、九州のへき地にある小規模校の数々を取材したことがありました。古い木造校舎や温泉のある学校など、その土地ごとに地域とともに重ねてきた時間が学校には映しだされるんだなぁ・・・・・・と思ったのを覚えています。あれから4年経ち、私が取材に行った学校は全て、その姿を消しました。学校がなくなることで、次世代を担う子どもが消え、地域自体も消滅に向かい、日本各地にあったはずの豊かな子育て環境がなくなっていく。そんな雰囲気を体感しました。

男木島では、学校再開を機に大阪などから3世帯が移住し、8人の子どもたちがやってきました。そこで目にしたのは、失われつつある"子育て"の復活です。男木島にはコンビニもカラオケもゲームセンターもありません。あるのは、きれいな海と山と、おいしい魚と野菜。友達も数人しかいない中で、子どもたちは不安を感じていました。一方、島のお年寄りは久しぶりの子どもたちの姿に目を細め、生き生きと話しかけています。時には、とったばかりの魚を焼いてあげたり、野菜や果物をプレゼントしたり(男木の野菜は味が濃くて、本当においしい!)、そうした時間の中で、最初は戸惑いを見せていた都会育ちの子どもたちも少しずつ笑顔を見せ、元気に走り回るようになってきています。これが都会ではなく、この島で育つということなんだなぁ、とうらやましさを感じました。

島は新たな一歩を踏み出したように実感しています。これから男木島がどう変わっていくのか、見つめ続けたいと思っています。

もりや やすこ

守屋 康子
  • 1986年6月25日 神奈川県生まれ
  • 2010年3月 早稲田大学教育学部 卒業
  • 2010年4月 NHK入局
  • 2010年5月 福岡放送局に配属
  • 2013年8月 高松放送局に異動
  • 情報番組・ドキュメンタリー制作などを担当
ぜひご覧ください!
ドキュメンタリーNEXT未来に向かって
「学校再開で島がよみがえる(仮)」
NHK総合(全国)
【放送予定】2015年1月4日(日)
地方発ドキュメンタリー「男木島 学校再開(仮)」
NHK総合(全国)
【放送予定】2015年1月6日(火)0:40~1:25(月曜深夜)

広告掲載はこちらをクリック!

とっておき KAGAWAとは

「とっておき KAGAWA」は、NHK高松放送局のディレクターさんに、香川の各地を取材し番組を制作する中で見つけた「KAGAWAのとっておき」を聞くコーナーです。

讃岐を歩く

春の足音

春の足音

栗林公園を歩く。肌を刺すような風が吹く中、梅の蕾が開き始めている。梅の次は桜が待ち遠しい。行く1月、逃げる2月、去る3月・・・春はもうすぐだ。

讃岐を歩くの一覧はこちら

ページの先頭へ移動