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とっておき KAGAWA

2016年5月19日更新

“この町で生きる誇り”を感じて NHK高松放送局 ディレクター 山下 香さん

NHK高松放送局でディレクターをしている山下香です。出身は山口県長門市。去年大河ドラマ「花燃ゆ」の舞台になった萩市のお隣です。名前の通り、山の下に家があるような田舎で生まれました。香川に住んで今年で5年目になります。取材する中で出会った、香川の人たちの魅力をお伝えします。

毎年4月にこんぴら歌舞伎が開催される琴平町

さて、私事ではありますが、私たちNHKの職員は基本的に全国転勤を繰り返します。私は初任地が高松なのでまだ転勤を経験したことはありませんが、いろんな所に住める楽しさと、1カ所に留まれない寂しさを感じることがあります。そんな中で、ふと「将来的にどこで暮らすのか」と考えることがあります。地元の山口だって好きだし、東京だって魅力的だし、香川だって本当に大好きだし・・・・・・未熟な私には決められません。そんなことを考えていた矢先に私が出会ったのが、"この町で生きる"ことに誇りを持つ琴平の町の人たちでした。

私は現在、日本最古の芝居小屋・金丸座(旧金毘羅大芝居)で毎年4月に行われる、こんぴら歌舞伎の番組を制作しています。今年行われた「第32回四国こんぴら歌舞伎大芝居」には4代目を襲名した中村鴈治郎さんを始め、人間国宝の坂田藤十郎さん、中村扇雀さん、片岡愛之助さん、市川中車さんという豪華な顔ぶれが出演。全国から多くの歌舞伎ファンが詰めかけました。

金刀比羅宮へ向かう参道

取材を進める中で見えてきたのは、舞台を支える町の人たちの生き生きとした姿でした。こんぴら歌舞伎は、主に町の人たちのボランティアで運営されています。商店街の酒屋さんは配達の合間に小屋の裏方を手伝い、うどん屋さんは休憩時間の短い役者のためにうどんを届け、そして地元の小学生は全国からやってきたお客さんに声をかけてもてなします。忙しい合間を縫っての手伝いは、さぞ大変だろうと思って取材を始めたのですが、町の人の顔は、にこやかでした。もちろん肉体的には大変だと思いますが、自分の町に有名役者が来る喜び、自分の町で歌舞伎を行う誇りが、町の人たちを笑顔にさせているようでした。

日本最古の芝居小屋・金丸座

そして、その町の人の思いを、役者さんも感じています。役者さんたちは、町の人たちのことを特別扱いしません。もちろん、感謝はしていますが、同じ舞台を作る仲間として接していました。有名役者さんと友達のように冗談を言い合う町の人たちの、その関係性が、こんぴら歌舞伎ならではの魅力だと思います。そして、それは琴平で生きる誇りにも繋がっているように感じました。商店街の酒屋の女将さんの言葉が忘れられません。「ここで毎年、歌舞伎が来るのを楽しみに待ってるの。そして、ここで死んでいくの。いいでしょ?」

この町で生きることを楽しむ琴平の人たちを、私はとても羨ましく思いました。私もいつかは「ここで生きて、ここで死にたい」と思える場所が見つかるんでしょうか。まだまだ未熟者の私ですが、こちらの取材も進めたいと思います。

商店街にものぼりがずらり

山下 香 やました かおり

山下 香
  • 1988年12月 山口県生まれ
  • 2012年 3月 中央大学経済学部 卒業
  • 2012年 4月 NHK入局
  • 2012年 5月 高松放送局に配属
    情報番組・報道番組などの制作を担当
ぜひご覧ください!
ディスカバー四国
【全部見せます!こんぴら歌舞伎
      ~第32回こんぴら歌舞伎大芝居~】
NHK総合(四国)
【放送予定】 2016年6月3日(金)19:30~20:43
【再放送予定】2016年6月4日(土)10:05~11:18
※紙面掲載時点から、放送日が変更になりました。ご了承ください。
http://www.nhk.or.jp/matsuyama/discover/

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とっておき KAGAWAとは

「とっておき KAGAWA」は、NHK高松放送局のディレクターさんに、香川の各地を取材し番組を制作する中で見つけた「KAGAWAのとっておき」を聞くコーナーです。

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