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動向リサーチ

2016年10月20日更新

6割が前期比で出荷量増

第7回地ビールメーカー動向調査 東京商工リサーチ

大手メーカーがビール需要の低迷に陥る中、2016年1~8月累計の全国主要地ビールメーカーの出荷量は前年同期を1.1%上回った。10年の調査開始以来、主要地ビールの累計出荷量は毎年前年を上回っており、着実に消費者のすそ野を広げていることがわかった。

国内ビール大手5社の16年1~6月累計のビール系飲料(ビール、発泡酒、第三のビール)の出荷量は前年同期比1.5%減で、消費者の節約志向や酎ハイ人気など好みの多様化で上半期は4年連続で過去最低を更新した。こうした中、同期(16年1~6月)の地ビール累計出荷量は前年同期比4.2%増と健闘した。苦戦する大手5社を尻目に、地ビールメーカーの3社に2社が前年の出荷量を上回り、好調ぶりを裏付けた。

※本調査は16年9月1日~15日まで全国の主な地ビールメーカー217社を対象にアンケート調査を実施、分析した。出荷量は16年1~8月の出荷量が判明した80社(有効回答率36.8%)を有効回答とした。その他の項目は、回答が得られた83社(有効回答率38.2%)を有効回答とした。本調査は10年9月に開始し今回で7回目。

ふるさと納税も寄与

16年1~8月の出荷量は、アンケートで出荷量が判明した80社のうち、「増加」が52社(構成比65.0%)、「減少」が28社(同35.0%)だった。

増加理由は、「飲食店、レストラン向けが好調」が15社(構成比28.8%)で最多、次いで、「スーパー、コンビニ、酒店向けが好調」が8社(同15.4%)だった。「その他」では、「ふるさと納税による取扱量増加」や「大型観光施設オープン」、「イベント参加を始めた」など、新規の受注機会の獲得に向けた努力もうかがえる。全体として既存の販売ルートの売上増に加え、都市部を中心に広がるビアパブ人気による新規ルートの開拓も出荷増の要因になっている。一方、減少した28社の減少理由は、「観光客の減少」が11社(構成比39.3%)「飲食店、レストラン向けが不調」「イベントへの参加減少」各5社(同17.9%)など。小規模事業者が多い地ビールメーカーでは、出荷先である観光地の集客や独自のイベント参加などの動向が出荷量に直接影響している。

調査結果1
東京商工リサーチ調べ
 

伸び率トップは新潟ビール醸造

出荷量伸び率のトップは「胎内高原ビール」の新潟ビール醸造(新潟県)で、前年同期比45.3%増だった。1.5倍増に迫る勢いだが、ビアパブ人気に乗り出荷量の大幅増に繋がった。2位はアサヒビール系列、3位と4位は地域おこしの第三セクター。

調査結果2
東京商工リサーチ調べ
 

大手とは味で差別化

今後の事業展開(有効回答83社)では、今後も「自社地元」での販売に力を入れるとする回答が41社(構成比49.4%)と半数を占めた。「東京都市部」進出に意欲を燃やすメーカーも29社(同34.9%)あり、自社でアンテナショップを出店するメーカーも増えている。だが、地ビールメーカーとして地元にこだわるメーカーも少なくない。

大手5大メーカーが地ビール、クラフトビールの製造販売に乗り出す動きが本格化しているが、中小地ビールメーカーも大手メーカーとの差別化に強気な姿勢を見せている。「独自の味」を追求するとの回答が38社(構成比45.8%)と最も多く、中小地ビールメーカーならではの味を追求し競争力を強めている。

「大手を意識せず従来通りの営業を続ける」は32社(同38.6%)と約4割を占めた。また、「大手メーカーの地ビール業界への参入が地ビール市場への関心を高める」と歓迎する回答もあり、「独自の味」「大手を意識せず従来通りの営業を続ける」など全体の84.4%が大手メーカーの市場参入を前向きに受け止め、地ビールメーカーは独自の道を歩む意欲が透けて見える。

1994~99年の「第1次地ビールブーム」では、「価格が高い」「味が個性的すぎる」「製造技術が未熟」などの問題がクローズアップされ、ブームはあっさりと終焉を迎えた。こうした事態を経て、地ビールメーカーが消費者に向いたビール造りに取り組み、さらに多様な商品を開発して市場規模を広げている。今後も大手メーカーと切磋琢磨したビール造りが新たな消費者の開拓につながる可能性を見せている。

東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 立花 正伸

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動向リサーチとは

「動向リサーチ」は、東京商工リサーチがまとめる詳細な情報データに基づき、株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長・立花 正伸さんが香川の経済動向を鋭く分析します。



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