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動向リサーチ

VOL.204 2016年11月3日

規模、産業で強弱 今後に懸念も

香川県 中小企業の業績動向調査(2016年3月期決算)東京商工リサーチ

香川県に本社を置く企業の2016年3月期決算で、資本金1億円未満の中小企業の売上高総額は前期比0.28%増だった。だが、増収企業率は45.7%に留まり、15年9月期37.6%、15年12月期34.1%と四半期別決算では改善が見られたものの、依然として5割に届いていない。資本金1億円以上の大企業の売上高総額は前期比0.49%増となり、増収企業も54.5%と5割を超えた。

※本調査は東京商工リサーチの企業データベース(約460万社)から、16年3月期決算の資本金1億円未満(個人企業、特殊法人を含む)の中小企業、および1億円以上の大企業を無作為抽出し13万1,308社を分析。利益は当期純利益。

利益なき成長も

中小企業の売上高総額は前期比0.28%増となり、15年9月期0.26%減、15年12月期0.20%増から比べ幾分改善したが増収額は僅かに留まり、増収企業率も45.7%と5割に届かなかった。16年3月期の利益総額は19.0%増となったが、15年12月期の23.2%増から後退した。16年3月期の赤字企業率は24.8%で、15年12月期の12.3%を大きく上回り、また減益企業率は38.4%と15年12月期の32.8%から悪化、2期連続赤字企業も17.1%に上り、収益の二極化が鮮明となっている。

大企業の売上高総額は0.49%増と増収幅は僅かだったが、15年12月期からは幾分改善、増収企業率も54.5%と5割を超えた。一方、利益総額は前期比3.6%減で、3四半期連続で減益となったが、15年9月期の92.6%減、15年12月期の59.9%減からは改善している。

調査結果1
東京商工リサーチ調べ
 

大企業は円高が直撃し売上こそ伸び悩んでいるが、仕入コストや想定為替レートの見直しで収益は改善。中小企業は増収傾向にはあるものの、利益率は低下傾向にあり「利益なき成長」に陥っている企業も少なくない。

中小 7産業で増収

中小企業の産業別の売上高総額は、10産業のうち卸売業、小売業、不動産業を除く7産業が増収だった。景気の影響を受けやすい不動産業が前期比3.3%減となり、卸売業(同1.3%減)、小売業(同4.1%減)は3四半期連続で減収となった。一方、農・林・漁・鉱業、情報通信業は3四半期連続で増収となるなど、産業での強弱がくっきりとあらわれた。

大企業は農・林・漁・鉱業には対象企業がなく、9産業のうち、建設業、製造業、サービス業他の3産業を除く6産業で増収となった。中小企業で減収となった卸売業、小売業、不動産業が増収となり、なかでも不動産業は前期比12.5%増と二けた増収となっており、大企業と中小企業で傾向が分かれた。

二極化が顕著

中小企業の産業別の利益総額は10産業のうち、情報通信業を除く9産業で増益となった。特に、燃料価格の低下を主因として運輸業が前期比94.0%と増益幅が大きく、増益企業率も50.0%と高かった。一方、建設業も前期比32.2%増と高い伸びを示していたが、増益企業率44.1%、減益企業率48.5%と減益企業が上回っており、産業内においても企業間で好不調の二極化が顕著となっている。

調査結果2
東京商工リサーチ調べ
 

黒字企業率は、中小企業75.2%(連続黒字は82.9%)に対し、大企業85.5%(同91.4%)と規模による格差は依然として大きい。まだ、業績拡大が大手から中小企業に流れ落ちるトリクルダウン効果は薄いようだ。

16年3月期決算における増収企業率は、大企業(54.5%)と中小企業(45.7%)間の格差が縮小したが、増益企業率に目を向ければ、大企業(61.8%)と中小企業(45.0%)間で差異は拡大した。今後の為替レート次第では、大企業から中小企業への価格抑制圧力が更に強まることも予想され、状況次第では一段と利益確保が厳しくなることが危惧される。

今回の調査では「利益なき成長」に陥っている企業が多く存在していることが確認される結果となった。今後、減収に転じた場合、さらなる利益の低下から資金繰りが悪化する可能性もあり、特に中小企業は生産性向上、収益力の強化が急がれる状況にある。

東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 立花 正伸

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動向リサーチとは

「動向リサーチ」は、東京商工リサーチがまとめる詳細な情報データに基づき、株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長・立花 正伸さんが香川の経済動向を鋭く分析します。



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