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瀬戸標 せとしるべ

VOL.240 2018年05月03日

日銀 vs 仮想通貨

日本銀行高松支店長 正木 一博

日本銀行高松支店長 正木 一博

県内各地で講演の機会を頂いているが、最近、「仮想通貨について日銀としてどう思いますか」と聞かれることが多くなった。

日本銀行は、わが国の中央銀行である。中央銀行の使命は、「人々が『お金』を安心して使えるようにすること」。第一に、きれいな紙幣や貨幣を全国に流通させること。第二に、「お金」の価値を安定させること。つまり、モノの値段を安定させ、インフレでもデフレでもない経済状態を作ることである。第三に、金融機関を通じた「お金」のやりとりが円滑に行われるよう、金融システムの安定を図ることである。

ところで「お金」とは不思議なものである。「お金」とは、みんながそれを「お金」として認識するがゆえに「お金」として機能とする、というのがその本質であって、「お金」自体に固有の価値がある訳ではない。無人島では、どれだけ多くの「お金」を持っていても何の役にも立たない。

歴史をひも解いてみると、「お金」を安心して使えるようにするために、人類がさまざまな工夫をしてきたことが分かる。そうした多年の成果として出来上がったのが現在の通貨制度─中央銀行が独占的に「お金」を発行する権限を有し(法定通貨)、その円滑な流通と価値の安定に責任を持つ─である。

ビットコインなどの仮想通貨は、中央銀行にとっていわばライバルである。仮想通貨の大きな特徴は、発行・管理に責任を持つ主体が存在しないこと。仮想通貨の創始者といわれるサトシ・ナカモト氏の論文を読むと、リーマンショックによる国際的な金融システムの動揺を経験して、既存の通貨制度に強い不信を抱いていることが窺える。中央銀行という公的機関の裁量や判断に任せるよりも、暗号ロジックの中に通貨の管理をビルト・インした方が安心である、と。

いまのところ、仮想通貨よりも日銀が発行する「円」の方が信頼を得ているようである。ただ、何を「お金」として使うかを決めるのは、国民のみなさんである。法定通貨だからといって安穏とはしていられない。「お支払は、円ではなくて、仮想通貨でお願いします!」─そんな会話が広がることがないよう、日本銀行も努力を続けなくてはならない。

日本銀行高松支店長 正木 一博

瀬戸標とは

香川経済界のキーパーソンがあらゆる視点から産業や文化、「いま」と「未来」などを語ります。

讃岐を歩く

着陸

塩江街道を南へ歩く。鮎滝下の交差点の先に赤い鉄橋のようなものが見えてくる。高松空港の誘導灯だ。見上げると、着陸間近の飛行機。夏の空の下、楽しい旅の始まりや終わりを迎える人をのせているのだろうか。

Photo:T.Nakamura

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