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さぬき美探訪

VOL.242 2018年06月07日

猪熊弦一郎
あらゆるところに美を

カフェレストMIMOCA(現在は別の作品を展示)
カフェレストMIMOCA(現在は別の作品を展示)
Photo: Kazuhiro Fujita

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)では、展示室以外にも2階にあるアートセンターと3階のカフェレストMIMOCAに、猪熊弦一郎(1902-93)の絵画作品を1点ずつ展示しています。

造形スタジオ、美術図書室、ミュージアムホールを集めたアートセンターは、展覧会を訪れる以外の目的で利用できる場所で、展覧会チケットなしで入れます。入り口すぐそばには、座り心地の良いソファとテーブルを置いてあり、そこに猪熊の絵画があります。また、カフェだけの利用もお勧めのカフェレストMIMOCAでは、店内どこからでも見える位置に作品を飾っています。

猪熊弦一郎《或 晴れた一日》1992年©公益財団法人ミモカ美術振興財団
猪熊弦一郎《或 晴れた一日》1992年
©公益財団法人ミモカ美術振興財団

2カ所の絵画はそれぞれの空間で映えるかどうか、季節や時々に開催している展覧会との関連なども考えながら約3カ月に1度掛け替えています。現在のアートセンターには、猪熊が90歳になる年に顔や鳥を描いた《或 晴れた一日》という作品を展示しています。色に注目してみると、全体を上下に二分割して上半分を紫、下半分を青の薄く溶いた絵具で塗り、画面中央の左寄りにはオレンジと緑の濃い絵具で小さな四角を描いており、絵具の濃度の違いや、濃度とのバランスで色の面積が工夫されていることが分かります。ソファに座って見るともなく眺めていると、あれこれ発見があり、じわじわと気持ちがほぐれてきます。

猪熊は、壁画の制作やデパートの包装紙のデザインなど、人々の日々の暮らしに溶け込んだ分野で自分の美的能力を発揮しました。一方で、生活の場である自室を美しく整えるなど、あらゆるところに美を生み出し、芸術を日常にと考えていました。MIMOCAは建物そのものが美しく設計されていますが、さらに何気ないところにも猪熊の絵画を展示したり、壁画やオブジェを点在させることで、訪れた人々が意識せずとも作品を体感してリフレッシュできるように考えられています。

7月1日まで開催している常設展「猪熊弦一郎のおもちゃ箱」では、絵画作品のほか、猪熊が自宅で使っていた家具や、気に入って集めていた物などを紹介しています。この展覧会と合わせて、生活を美しく楽しくという猪熊の精神をMIMOCA全体でぜひ感じてください。

企画展「荒井茂雄展 人生の詩」
【と き】7月1日(日)まで
【ところ】丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(丸亀市浜町80-1)
【観覧料】一般950円、大学生650円、高校生以下または18歳未満・丸亀市内在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
※同時開催常設展「猪熊弦一郎のおもちゃ箱」観覧料を含む

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
公益財団法人ミモカ美術振興財団
学芸員 松村 円

さぬき美探訪とは

美術館や博物館の学芸員と野菜ソムリエが香川が誇る「美」と「味」をご紹介します。

讃岐を歩く

燕帰る

春、日本にやって来て、秋、南方へ去るツバメ。暦の上ではもう秋を迎えたが、残暑はまだまだ厳しい。ツバメはそろそろ帰り支度を始めているのだろうか。昼下がりの丸亀市・本島にて。

Photo:T.Nakamura

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