東日本大震災契機に防災商品を開発・販売

防災・防犯ソーラーLEDライト「SONAETEL(ソナエテル)」

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2019.05.16

防災・防犯ソーラーLEDライト「SONAETEL(ソナエテル)」

防災・防犯ソーラーLEDライト「SONAETEL(ソナエテル)」

空調、衛生設備工事などを手掛ける株式会社星電(高松市)は、街路灯として使う防災・防犯ソーラーLEDライト「SONAETEL(ソナエテル)」の販売を2017年から始めた。

ソナエテルは、太陽電池とリチウムイオン蓄電池を搭載しており、雨や曇りの天気が続いても5日間は点灯可能だ。人感センサーで点灯を制御。夜間に人を感知するとライトをより明るくするなどでき、防犯機能を備える。非常時には電源になる。震度5以上の揺れを検知すると、ライトの下部に取り付けてあるコンセントの使用が可能になり、携帯電話の充電などができる。遠隔操作で、避難を促す放送をスピーカーから流すことも可能だ。

開発のきっかけになったのは東日本大震災だという。代表取締役社長の永原務さんは、震災後、設備の修理などで何度も被災地を訪れた。「非常用電源がある避難所を離れると、停電で辺りは真っ暗。がれきだらけの道を歩くのは危ない。みなさんのお役に立てる商品をつくりたいと思いました」

行政に働きかけ、街路や公園、災害時に避難所になるような場所への設置を進めている。香川県内では高松市立中央公園やサンポート高松に設置しており、設置場所は全国各地で徐々に増えている。機能によって商品は3タイプ。100万円前後で販売している。オプションでWi-Fiルーターや防犯カメラを搭載することもできる。

他社のLEDライトよりも販売価格を抑えており「会社の利益をあげるよりも、防災・防犯に役立ててほしいという気持ちで開発した商品。多くの場所で使ってもらえたら」と永原さん。
生活水用浄化剤「H・O・H」

生活水用浄化剤「H・O・H」

また、同社では、雨水などを生活用水に浄化する「H・O・H」を代理店として販売。H・O・Hは、HALVOホールディングス(東京都千代田区)が製造し、主な原料は鹿児島の火山灰。雨水に混ぜると汚れが塊になって沈む。大腸菌などを殺菌し、上澄みをこすと、洗濯や食器洗いなどの生活用水に使用できるという。

「国内では災害などの非常時に、発展途上国など上下水道が整備されていない地域では日常的に役立ててもらえれば」。国際協力機構(JICA)の事業に採用され、東南アジアで実際に使われた。現地では「簡単にきれいで安全な水を使用できる」と喜ばれた。業務用だけでなく、家庭の防災グッズとして常備できるように、凝集剤、殺菌剤、フィルターなどをコンパクトにまとめたものも販売している。
砂・泥などが混じった水(左)にH・O・Hを混ぜると汚れが沈殿する(右)

砂・泥などが混じった水(左)にH・O・Hを混ぜると汚れが沈殿する(右)

株式会社星電

住所
香川県高松市木太町2082-8
代表電話番号
087-832-2870
設立
昭和60年12月15日 (星電サービス)
社員数
50名
事業内容
空調、衛生設備工事の施工業務
空調機のメンテナンス業務
照明・住宅設備機器及び関連商品の販売
電気工事
建築
環境商材
地図
URL
http://www.n-seiden.co.jp/
確認日
2023.03.02

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