食材の熟成を促し可能性広げる

Aging Booster(エイジングブースター) 四国計測工業

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2019.06.06

電力メーターなど計測制御機器を製造する四国計測工業(多度津町)は、LED照明や植物工場でのレタス栽培など様々な分野に挑む。

今秋、本格的に販売を始めるのが食材の熟成を促す「Aging Booster(エイジングブースター)」だ。ワインセラーにヒントを得たスマートなデザインで、上段が熟成庫、下段が保管庫(冷蔵庫)になっている。

同社で製造している加熱装置の技術を応用したもので、仕組みは電子レンジに似ている。熟成させる食材は、肉やチーズなどを想定。食材内部のみを加熱することで酵素が活性化し、うまみが増す。食材の内部と表面の温度は個別に制御でき、雑菌の繁殖や腐敗を防ぐため、表面温度は低温に保つ。

牛肉を熟成する場合、通常は低温の冷蔵庫に2週間~数カ月保存したり、酵素の活性化を促すために肉の表面に微生物を付着させたりする。肉の表面が変色するため、かなりの量をそぎ落とさなければならないという。エイジングブースターを使うと、3~5㌔のブロック牛肉は3~7日で熟成可能で、表面のカット量を少なくすることができる。

事業開発部の國井勝之さんは「電気や化学は得意分野ですが、生ものの扱いには苦労しました」と話す。客観的な評価を知るために、食肉科学技術研究所でエイジングブースターで作った熟成牛肉とそうでない熟成牛肉、そのままの牛肉を比較。エイジングブースターのものは旨みやコクが多いと感じられ、旨みのもととなるグルタミン酸が増えているとの結果が得られた。
Aging Booster(幅47.5×奥行53.5×高さ134㌢)

Aging Booster(幅47.5×奥行53.5×高さ134㌢)

デモ機が完成し、今年2月と4月には商品展示会に出展した。「焼肉 にくがとう(東京都中央区)」と「アルヴェッキオ ドゥオモ(高松市)」はエイジングブースターを試験導入している。にくがとうでは牛肉、ドゥオモでは生ハムなどの熟成を試している。「牛肉が柔らかくなる」「生ハムの塩味がまろやかになる」といった感想が寄せられている。

このほかに10台デモ機を用意し、要望のあった全国の飲食店へ貸し出す。どんな食材を何℃で何日間熟成させたかなどの情報を集め、四国計測工業ではレシピ集を作る予定だ。「アイデア次第で調理の幅は広がります。どんどん使っていただきたい」とマーケティング営業部の森岡逸人さん。

エイジングブースターは本体価格150万円で販売予定。3年で1億円の売上を目指す。高機能タイプのものも開発中だ。

四国計測工業 株式会社

住所
仲多度郡多度津町南鴨200番地1
TEL:0877-33-2221/FAX:0877-33-2210
創業
1951年
資本金
4億8000万円
(四国電力株式会社の100%子会社)
従業員
714人(2016年3月現在)
事業内容
電力用計測制御装置
産業用メカトロ・熱加工機器の設計・製造・施工・保守 他
地図
URL
http://www.yonkei.co.jp
確認日
2018.01.04

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