「家計調査」から食文化を知る(果物編)

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸

column

2019.07.18

いろいろなブドウ

いろいろなブドウ

香川県は野菜の消費量が少ないことは有名なのですが、果物の消費量については意外と知られていません。実は果物の消費量は、全国でトップクラスなのです。中でも消費量が多いのが、ミカン、その他のかんきつ類(イヨカン、デコポンなど)、ブドウ、モモ。地元の農業に関心のある方は、これらの品目は、いずれも香川県の主力果実であることに気が付かれるでしょう。野菜では、レタスやブロッコリーなど、香川県の主力品目の消費量が少なかったのとは正反対に、果物では地元の主力品目の消費量が多いのです。

果物の生産地であるため、生産されたものの多くが県外に出荷されるのですが、地元にもかなりの数量が流通しています。種類も豊富で、今年、高松市中央卸売市場の初セリで250万円の値が付いた「ハウス小原紅早生」のような贈答用超高級ランクのものから、日常的に食べられるリーズナブルなものまで、バリエーションに富んだ果物が流通しています。

生鮮果物の購入額は全国28位とそれほど高くありません。購入数量は多いのに、購入金額は低い。つまり、香川県では、全般的に果物がリーズナブルな価格で手に入るということも分かります。夏場のモモ、ブドウ、冬場のミカン類と、地元で生産される品質が良くバリエーションに富んだ果物が、私たちの食卓を彩っていることが統計から見えてきます。
※家計調査の数値は、二人以上の世帯の2016~18年平均。順位は県庁所在地及び政令指定都市、全52都市中。( )内の数字が順位 ※高松市の人口は香川県の4割強を占めるので、統計上の「高松市」を「香川県」と読み替えています。

※家計調査の数値は、二人以上の世帯の2016~18年平均。順位は県庁所在地及び政令指定都市、全52都市中。( )内の数字が順位
※高松市の人口は香川県の4割強を占めるので、統計上の「高松市」を「香川県」と読み替えています。

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん

写真
野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ