経営理念は 「従業員第一、顧客第二主義」

株式会社サンテック 代表取締役 青木 大海さん

Interview

2014.07.03

綾川町にあるサンテックのステンレス工場。後列右が青木大海さん

綾川町にあるサンテックのステンレス工場。後列右が青木大海さん

「従業員第一、顧客第二主義 全ては家族のために」。工場の入り口に掲げてある、株式会社サンテックの経営理念とスローガン。昨年、代表取締役に就任した青木大海さん(32)が考えたものだ。

創業者である父は、病に倒れて現在闘病中。「ビジネスで結果を残せば安心してもらえると思い、必死に動き回った一年でした。その結果、過去最高の売上を達成することができました。テストで100点を取った子どもが、親に答案用紙を見せたいのと同じ気持ちですよ」

溶接の職人だった父が、技術を生かした仕事をしようと立ち上げた会社。ステンレス製のタンクや熱交換器、真空機器装置、圧力容器の設計と製造を行っている。取引先は全国各地のプラントメーカー、食品会社、機械製造業、上下水道関連など幅広い。

サンテックの製品を消費者が目にすることは少ないが、あらゆる商品の原材料や飲み水の貯蔵などに欠かせない設備を造り、人々の生活を陰で支えている。

インパクトのある経営理念は、働く理由を突き詰めて考えた結果だ。「家族を養うために仕事をするのに、仕事のために家族を犠牲にするのは本末転倒です。仕事で妻の誕生日を祝えない、子どもの運動会に行けないということを従業員にさせたくない」

従業員や従業員の家族の誕生日には、商品券や花束、ケーキなどのプレゼントを準備する。今年初めて「家族工場見学会」を実施し、従業員の家族を工場に招いて仕事ぶりや製品を間近に見てもらった。

「経営理念をお客様に言うと、驚かれますね。でも、従業員が幸せであってこそ、顧客に対して本当の意味での良いサービス(製品)を提供できるんです。新たな理念とスローガンを掲げたことで、士気の高まりを感じています」

売り込みたいのは、製品はもちろん従業員一人一人だと言う。「工場で働く職人にもっとスポットを当てたい。ものづくりの尊さを今こそ多くの人に知ってほしいんです」
青木さんがそう考えるようになったのは、幼いころから母に教えられてきたことと留学経験が影響している。母には「食べ物も着る物も、必ずそれを作った人がいる。たくさんの人に支えられていることを忘れずにいなさい」と、いつも言われた。好きな言葉は「飲水思源」。水を飲むときはその源を思えという意味が、母の教えに通じるものを感じるからだ。

高校生の時にアメリカへ留学し、大学では国際関係を学んだ。学生時代に参加したプログラムで忘れられない経験をした。インドのチェンナイを訪れて、住民の生活改善の方法を考えるものだった。貧困にあえぐ人々の暮らしを目の当たりにし、いつか国際的な支援がしたいとの思いが生まれた。

外国企業と日本企業のマッチングや、留学生支援などの仕事も経験し、2008年にサンテックへ入社。技術者である父とは違う視点で、会社のことを考えてきた。そして今、学生のころから抱いていた思いを形にしようとしている。

「友人がいるアフリカに、サンテックの技術を教える学校をつくりたい。技術を身に付けた現地の人が、持続可能な生活ができるようにすることが目標。その基盤となれるよう、売上100億円の企業を目指しています」

9月に東京営業所の開設、年内の工場増築を予定している。「行けるところまで走ろうという気持ち。リーマンショック以降も、売上は年々伸びているので、まだまだ勝負できると考えています」

100億円企業。その数字は青木さんにとって、遠い夢ではないのだろう。

青木 大海 | あおき ひろみ

1982年4月 岡山県総社市生まれ
2003年3月 関西外国語大学 卒業
2005年6月 アメリカ大使館商務部 勤務
2007年6月 リーマン・ブラザーズ証券株式会社 勤務
2007年12月 テンプル大学 卒業
2008年1月 株式会社サンテック 入社
2013年8月 代表取締役 就任
写真
青木 大海 | あおき ひろみ

株式会社サンテック

所在地
香川県綾歌郡綾川町陶1004−35
TEL
087-876-1600
事業の概要
各種プラント(医薬、食品、化学、水処理、パルプ、ゴミ焼却、半導体など)を構成するさまざまな機器の設計・製作
資本金
2500万円
社員数
40人
確認日
2018.01.04

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