乗降時の危険を解消 車いすフットプレート用サポートガード

ヤエス

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2018.11.01

真ん中の黄色い部分が引手

真ん中の黄色い部分が引手

車いすに乗った時に足を置く場所をフットプレートという。左右2枚に分かれ、乗り降りの時はそれぞれを真ん中から左右に跳ね上げて間から乗り降りするものが主流だ。左右に跳ね上げたプレートの裏側は強度を保つため表面が凸凹しており、そこに脚が当たって打撲したりすりむいたりする人が多い。また、プレートの表側もプラスチックのままなので、靴裏の素材によって、また靴下、スリッパなどを使用すると滑る危険性が高い。「そんな悩みを聞いたのが開発のきっかけでした」と取締役部長・津田友良さんはいう。

考えたのは、プレートをゴム素材でぐるっと包み、両端を面ファスナーでとめる製品(写真1~3)。ゴム素材なので表側は滑りにくい。巻いた時にちょうど裏側にくる部分にクッションとなる発泡ウレタンを貼り付けて凸凹部分をカバーした。車いすメーカーによってプレートの形や大きさが違うが、できるだけ多くの車いすに対応できるよう工夫したという。
左から 写真1/写真2/写真3

左から 写真1/写真2/写真3

引手なしの製品もあり、体の状態に合わせて選べる

引手なしの製品もあり、体の状態に合わせて選べる

プレートの間に、引手を付けた製品も開発した。通常は車いすから降りる時まず足元にあるプレートを直接手で持って引き上げる。この時、座ったまま前傾姿勢になるとバランスを崩しやすく、手が汚れる場合もある。プレートを使えば、その悩みを解消できる。引手付きの製品は特許出願中だ。

「座ったまま入浴できる特殊入浴装置の製造販売や、福祉用具のレンタル・販売などを手がけているので、介護や医療の現場の声を直接聞くことができる。それが製品開発につながりました」。今後も、現場の声を反映させて随時改良を続けたいという。

【問い合わせ】
株式会社 ヤエス
高松市国分寺町福家甲605-1
TEL:087-874-5839

新かがわ中小企業応援ファンド等事業 募集

ヤエスでは、今回の製品開発費として(公財)かがわ産業支援財団の「新かがわ中小企業応援ファンド等事業」の新分野等チャレンジ支援事業を活用した。費用面だけではなく、情報提供や販路の相談、さらに特許出願のサポートも受けられ助かったという。

この事業は、同財団が県内の中小企業者などを対象に研究開発や販路開拓など幅広い支援を行う「新かがわ中小企業応援ファンド等事業」のメニューの一つ。平成31年度事業の募集開始は11月中下旬を予定。詳細は問い合わせを。

TEL:087-868-9903 公益財団法人かがわ産業支援財団ファンド事業推進課

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