全国では最多件数を更新するが、県内は前年比3.3%減
~2025年「香川県新設法人動向」調査~

東京商工リサーチ

Research

2026.07.02

「新設法人」数は719社

2025年に全国で新しく設立された法人(以下、新設法人)は15万7011社(前年比1.9%増、3073社増)で、08年に統計を開始以降、最多を更新した。23年から3年連続で最多が続いている。  

一方で、25年に香川県で新しく設立された新設法人は719社(前年比3.3%減)と、2年連続で、前年比で減少となった。

株式会社が大幅減に対して、合同会社は増加

法人格別の社数は、株式会社が424社(前年比11.8%減)で最多。全体の6割弱(構成比59.0%)を占めた。次いで、設立コストが安く、株主総会が不要など経営の自由度が高い合同会社は、228社(前年比8.0%増)で、一般社団法人は35社(前年比9.3%増)、その他17社(前年比54.5%増)、特定非営利活動法人10社(前年比66.7%増)、医療法人5社(前年比66.7%増)となっている。

サービス業他が最多

10産業のうち、農・林・漁・鉱業、卸売業、金融・保険業、不動産業、運輸業、情報通信業、サービス業他の7産業が増加、建設業、製造業、小売業の3産業が減少した。

例年通りサービス業他が350社と最も多く設立された。以下、建設業が86社、不動産業58社、小売業が54社、製造業が53社、情報通信業が47社と続いた。

最多は1百万円以上5百万円未満

資本金別は、1百万円以上5百万円未満が340社(構成比47.3%)で最多。次いで、1百万円未満が203社(構成比28.2%)、5百万円以上1千万円未満が85社(構成比11.8%)と続いた。資本金1億円以上の企業は1社に留まり、1千万円未満の企業が691社で全体の96.1%を占めた。

学術研究、専門・技術サービスが最多

産業を細分化した業種の増減を分析した。最多は学術研究、専門・技術サービス業93社(構成比12.9%)。次いで、建設業86社(構成比12.0%)、他のサービス業84社(構成比11.7%)となった。建設業は25年まで3年連続で最多だったが、24年の119件から33件減少しており、トップから陥落した。

新設と退出の差、縮小続く

25年香川県の休廃業・解散は400件、企業倒産は65件だった。前年24年と比較すると企業倒産は12件増、休廃業・解散は34件減少しており、市場から退出する企業が生じる中、新設法人は前年比25社減となった。香川県の新設法人社数から休廃業・解散と倒産の件数を差し引いた増減差は、25年は254件で、前年比3件の減少となった。20年の300件に比べ15.3%減少しており、市場における「新陳代謝」が低迷している状況が浮き彫りとなった。

都道府県別で見た際の新設法人率では、東京都の7.38%がトップで、以下、大阪府の6.63%、福岡県の5.60%と続いており、香川県においては、3.15%と都市部と地方の格差が見られた。

新設法人数の増加は明るい材料と捉えられやすいが、再生可能な業種、企業への手当が疎かになってはならない。日本の企業支援は、金融や保証制度、支援団体、債務整理の在り方などが複雑に絡み合う。各機関のキャパシティや利益誘導などが優先されれば、最終的なゴールである経済活動の活性化は達成できない。

東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 佐川 弘

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