観音寺スマートICがいよいよ開通
西の新たな交通拠点として活用を!

西日本高速道路 四国支社 香川高速道路事務所長 上島 慶さん

Interview

2026.07.02

小豆島に生まれ、高速道路のない風景の中で育った少年時代。高松高専(現・香川高専)で土木を学んだのは、「目に見える形で地域の発展に貢献したい」という思いからだった。

高校進学と同時期に瀬戸大橋の供用が始まり、岡山からマリンライナーで通学する同級生の姿に生活の変化を実感。自動車免許を取得する際は、高松西インターチェンジまで完成していた高松道で高速道路教習を受け、「インフラってすごい」とあらためて土木への思いを募らせていった。

交通インフラの安全を守る 現場ノウハウに精通

1994年、日本道路公団(当時)の吹田管理事務所に配属。業務に慣れようと奮闘していた矢先に阪神淡路大震災が発生し、事務所の管轄エリアでも高架橋などに大きな被害が出た。「100年持つ」と言われたコンクリート神話崩壊の衝撃も冷めやらぬ中、公団を挙げて対応に当たり、経験の浅い上島さんも復旧の現場に立つことに。「地域をよくするために作ったインフラが、逆に被害を与えてしまった現実にショックを受け、こんなことが二度と起きてはいけないと強く意識しました」と、当時を振り返る。「震災をきっかけに耐震化が進み、今は有事の際も速やかに安全な交通ルートを確保する体制が整っています」

その後は福山、高知、鹿児島などでの高速道路保全業務を担い、2018年の7月豪雨発生時は被災した高知自動車道の復旧を四国支社保全課にて担当。細かいメンテナンスから大規模補修まで、365日24時間体制で交通インフラの安全を守る現場に立ち続けた。

2023年、四国支社の保全サービス統括課長として再び故郷に戻り、25年から香川高速道路事務所長を務めている。目下の最も大きなプロジェクトは、24年に現地工事が始まった「観音寺スマートインターチェンジ」の新設だ。上島さんにとっては、島根での山陰道建設、城陽西工場長として立ち会った新名神高速道路建設に次いで、3つ目の建設現場となる。

観音寺エリアの 利便性向上に貢献

観音寺スマートICは、さぬき豊中ICと大野原ICの中間に位置するETC専用のフルインターチェンジで、今月4日から供用を開始する。商業・観光施設が増えている西讃エリアで観音寺市街地に最も近いICとなる利便性の高さとともに、物流・防災・医療面でのアクセス向上も期待でき、地域にとって重要な交通拠点となりそうだ。

香川初・四国で2つ目の「環道型退出路」を採用し、万一ETC非搭載車が誤進入してもスムーズにUターンできる構造。ゲートは無人運用だが、インターホンでスタッフと通話ができるほか、モニターは多言語に対応している。

上島さんは、「高速道路網がある程度充実している香川県で、新設工事に携われる貴重な機会となりました。新ICは多くの人を受け入れるとともに、西讃エリアの魅力を外に発信していく窓口にもなるでしょう。大正時代に無事故・無災害で建設された豊稔池ダムのような、地域を象徴し、地域に喜ばれるインフラになればうれしい」と、期待を込めて語った。
観音寺スマートIC周辺(2026年5月撮影)

観音寺スマートIC周辺(2026年5月撮影)

戸塚 愛野

上島 慶 | うえしま けい

略歴
1973年 香川県生まれ
1994年 高松高専 土木工学科 卒業
    日本道路公団 採用
2013年 西日本高速道路 本社 保全サービス事業部 保全課
2016年 同 四国支社 保全サービス事業部 保全課 課長代理
2018年 同 関西支社 新名神京都事務所 城陽西工事長
2021年 同 本社 保全サービス事業部 保全課 課長代理
2023年 同 四国支社 保全サービス事業部 保全サービス統括課長
2025年 同 四国支社 香川高速道路事務所長

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