あなたのその持ち物、どう手放す?
ごみ削減のために、捨てる以外の方法を考える

ビジネス香川編集室

Special

2026.07.16

高松市南部クリーンセンターの焼却施設(写真提供:高松市環境局)

高松市南部クリーンセンターの焼却施設(写真提供:高松市環境局)

県内の最終処分場は18年以内にいっぱいに

令和6年度、香川県で産業廃棄物を除く一般廃棄物として排出されたごみの総量は27.8万トンで、1人1日あたりに換算すると808グラムのごみを毎日出していることになる。これは全国平均839グラムよりも少なく、全国で8番目に少ない量となっている。そのごみのうち、ペットボトルやプラスチックなどは分別することで再資源化されているが、そのリサイクル率は18.5%。前年度の18.8%よりわずかに減少し、全国平均19.3%よりも低い数値となっている。つまり香川県は、1人あたりのごみ排出量は比較的少ないものの、リサイクルに関してはまだ改善の余地がある県だと言えるだろう。

私たちの家庭から出たごみのうち、リサイクルできないごみや燃やせないごみ、さらには燃えるごみを焼却施設で燃やした後の残渣(ざんさ)も、最終処分場に埋め立てられている。県内にはこの最終処分場が11施設あるが、令和5年度末時点での残余年数はわずか18.7年。最終処分場は容易に新設できないため、今ある処分場を少しでも長く使うために今すぐごみを削減することが重要な課題となっている。

ごみの減量と環境負荷の低減、キーワードは「循環」

そもそもごみの分別は、リサイクル促進だけでなくごみそのものを減らす効果もあると香川県循環型社会推進課の樫本結さん。「分別の種類や収集曜日の違いがあると、捨てる前に一度考える余地ができます。その結果、捨てずに別の用途で使うとか、必要としている人に譲るなど、捨てる以外の選択肢が生まれてごみ削減につながる」と話す。また、リサイクルできるものもすべて燃やしてしまうと、焼却するごみの量が増える分CO2排出量が増加するだけでなく、最終処分場に埋設されるごみも増える。リサイクルが進まなければ限りある資源を圧迫することにもつながり、資源の乏しい日本ではたちまち事業者も消費者も価格高騰の打撃を受けることになる。ごみを減らすためにも、環境負荷を減らし資源を有効活用するためにも、「循環」をキーワードに自分の行動の先に起こることを想像することが重要だ。

日本では家電リサイクル法や自動車リサイクル法など資源循環に関する多くの法律があり、製品ごとに適正な処分方法が定められている。「東日本大震災以降、太陽光発電パネル設置の動きが一斉に広がりましたが、それがもうすぐ耐用年数を迎えます。そうすると太陽光パネル大量廃棄時代に備えて、また新たな法律が制定される。そうやって、世の中の状況に合わせて法律が整備されてきた」と話すのは環境省四国事務所の石川泉さんだ。ほかにも、「超高齢化時代に紙おむつのごみが大量に発生することを見越して、使用済み紙おむつをリサイクルする方法も各事業者での研究が進んでいる」という。ごみは人間の経済活動や社会の状況と密接に関係しているからこそ、私たち一人ひとりが自身の行動を見直す必要があると言えるだろう。

消費者も事業者も、ともに意識と行動を変えていく

循環型社会への移行を目指し、県内でも行政や民間企業がさまざまな取り組みを進めている。たとえば、香川県ではリサイクル製品の普及と事業者の環境配慮行動を促進する「香川県環境配慮モデル認定制度」を設けているほか、高松市はまだ使える不要品を無料で持ち込める「ジモティースポット」を2026年3月に開設。また、NPOや民間企業、行政、農家などが関わり、廃棄処分されるうどんを資源として有効活用する産学民官の協働プロジェクト「うどんまるごと循環コンソーシアム」も2012年から継続されている。

こうした行政や企業の動きとあわせて必要なのが、消費者の行動変容だと前出の石川さん。これまでにもレジ袋有料化を機にエコバッグを持ち歩く人が増えるなど、消費者の行動変容を促す仕組みや制度が作られてきたが、これからは消費者と事業者がともに新たな市場を作っていく必要があるという。「消費者が過剰包装された製品を避けたり、リサイクル素材を使った製品を選んだりすることで、環境に配慮しない事業者が自然と市場から排除されていく。そして今後は、環境に配慮された製品を選ぶ消費者と、地域の資源を活用して持続可能なビジネスを探る事業者とで、リユースやリサイクルを前提とした新しい消費市場を作っていくことが求められる」という。

持続可能な循環型社会の実現に向け、私たちが今日からできることはたくさんある。まずは自分が住んでいる地域のごみがどう処分されているかを知り、自宅のごみが正しく分別されているか確認してみてはどうだろうか。
ジモティースポット高松うみまち商店街店

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●普段の生活のなかで自分がごみ削減のためにできることを考えてみましょう

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