高松から世界へ飛び立つ子どもを育てる

濱川学院 代表 濱川 武明さん

Interview

2018.06.21

濱川学院のエントランスホール。小説やエッセイ、美術書、学術書など約1,800冊が並ぶ

濱川学院のエントランスホール。小説やエッセイ、美術書、学術書など約1,800冊が並ぶ

カフェのようなエントランスホールは、従来の予備校のイメージを覆す。代表の濱川武明さん(43)も講師には見えない。濱川学院(高松市)は小学生から予備校生まで、志望校合格をサポートする。生徒は約150人で、講師は濱川さんを含めて3人。一人はかつての教え子だ。

「受験産業という言葉が大嫌い。難関大学の合格者数を貼り出したり、本棚に赤本を並べたりするのも嫌でした。子どもたちがいろんなことに興味を持つきっかけになればと、今まで自分が読んだ本を並べています」

勉強だけでなく、生きていく上で必要な物事に対する考え方や知識の使い方も教えたいという濱川さん。「社会に出ることは、何も指標がない大海に放り出されるようなものです」
教室で生徒たちと

教室で生徒たちと

5教科の授業に加え、生徒には無料で年3~4回、特別講座を開講。英語で授業を行う「国際バカロレア講座」と、教科の枠組みを超えて横断的な知識を学ぶ「リベラルアーツ講座」だ。昨年のリベラルアーツ講座では、人工知能やデザインといった話題を取り上げた。実社会で活躍する社会人講師を招き、多様な職業観や人生観を知る、キャリア教育も定期的に行っている。

高校時代は「不良だった」という濱川さん。ある塾講師との出会いで、生活が一変した。恩師と呼ぶその人から、体系化することで知識を覚えやすくなるという勉強方法を教えてもらった。例えば英語。難解に見える文法書は、学ぶ範囲の順序を変えるだけで覚える内容が4分の1に。受験に必要な6千の英単語も、言語の本質を理解することで覚える数は16分の1まで合理化できるという具合だ。

「受験勉強を高校3年の5月から始めました。すると、偏差値30で学年ビリだったのが、夏休み明けには偏差値80で学年トップに。勉強に才能は関係なく、やり方次第でできるようになるんだと分かりました」

京都外国語大学に進み、週末には時折観光名所に出掛けた。そこで出会った外国人観光客と話したり、食事したりしながら英会話を学び、1年後にはすらすらと話せるようになった。

卒業を控え、これからどうやって生きていこうかと考えた時、浮かんだのは恩師の姿だった。「人という資源はいくらでも成長していく。教育者になれば、子どもを通じていろんな世界を見ることができる」

地元の香川で予備校の講師になった。約20年勤めて、2016年に独立。濱川学院を立ち上げた。かつての教え子たちが、内装の設計やホームページの作成、経理まで手伝うと言ってくれた。

「家庭や学校、地域社会の中ではできないこと、できなくなったことをここで実現したい」。生徒との関係は、縦でも横でもなく、「ナナメ」を意識。親や友達ではないからこそ、話せることがある。子どもたちの参考になるように、進んで自らの失敗談を話す。

「濱川学院も僕自身も、人と人、いろんな世界を結ぶ拠点でありたい」。文部科学省が進める2020年の教育改革では、日本語・英語を通じて自ら「考える・発信する」ことが重視される。濱川学院の特別講座もこの改革を見据えたものだ。「子どもたちには、英語という手段を生かして、高松から世界を目指してほしい」

生徒たちとは、志望校に合格してから本当の付き合いが始まるという濱川さん。卒業生との交流会を年に数回開催している。会うたびに教え子の成長を感じられるのが、何よりの喜びだ。

鎌田佳子

濱川 武明 | はまかわ たけあき

1974年 高松市生まれ
1993年 高松西高校 卒業
1999年 京都外国語大学 卒業
    予備校講師を経て
2016年 濱川学院 設立

濱川学院

住所
高松市常磐町1丁目4-9 丸新ビル4・5F
TEL:087-880-5728
地図
URL
https://www.hamakawagakuin.com/
確認日
2018.06.21

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