自信をもってもらうために

四国ライフエンディング協会 代表理事 十川美加さん

Interview

2021.06.03

2019年に設立された「四国ライフエンディング協会」は、セミナーなどを通して自分の人生を振り返り、よりよく生きるためのサポートをしている。代表理事を務める十川美加さんは協会での活動の一方で、自身のオフィスを立ち上げ研修、社員や経営者へのコーチングなどで企業の課題解決を目指すコンサルティング業務も行っている。

キャリアのスタートは、神戸の専門学校でビジネスマナー講師を務めたこと。講師を続ける中で、組織で働いたことがない自分に説得力はないと考え、企業研修を手掛ける会社に入社。大手企業の研修プログラム開発に携わり、講師として経験を積んだ。コーチングも学び、独立後は医療機関、飲食店、流通業など幅広い業種の企業で、接客、コミュニケーションといった研修をしている。

「組織改革を会社の中の人だけでやろうとしても、うまくいかないことがあります。それは“感情”とか“好き嫌い”が問題を複雑にしているから」。まずは、本音を話してもらえる関係性をつくった上で、時には心理学やコーチングの手法を使いながらロジカルに問題を認識し、解決をサポートする。社員、経営者それぞれ1対1で話をすることもあれば、会議に参加してアドバイスすることもある。

「面談しているうちに『そうだったんだ』と気づいて表情がパッと明るくなると、嬉しくなります。その気付きやモチベーションが持続できるよう、時々声掛けして思い出してもらうのも私の役目です」
信頼して話をしてもらうために心掛けているのは「絶対に否定しない」こと。「最近は否定され続けている人が多い気がします。うまくいっていない組織は、否定されてみんな自信を失っています」。そういうときは、小さなことから成功体験を積み重ねて、上司や同僚と信頼関係を築いていけるよう働きかけている。

「自分を認めて、自信を持ってほしい」。その思いは、四国ライフエンディング協会での活動のきっかけにもなった。自分の母が、孫が独り立ちした途端、元気がなくなった。同じように、退職したら気持ちがふさぎ「生きていても仕方ない」と言う人が多かった。「今まで一生懸命働いて子育てしてきてこれから、という時になんで――。仕事をしている時もそうじゃない時も、自分の生き方を認めて自信をもってほしい。そのお手伝いがしたい」
3種類のエンディングノート

3種類のエンディングノート

協会では、人生、健康、財産の分野について人生の振り返りと今後について整理できるエンディングノートをつくり、それを使ってセミナーを開催した。その活動を発展させ、「自分史」をつくる事業を始めた。

コーチングのプロである講師がじっくり話を聞きながら人生を振り返ってもらい、それを一冊にまとめる。「話をしたことで、預金口座をまとめたり、大切な物を譲る人を考えたり、行動するきっかけになると思います」

企業のコンサルティングも協会での活動も、「その人が持っている力を引き出して活躍のチャンスを広げることが私の役割。『自分の人生、たいしたことない』と思っている人に、自信や希望をもってほしいですね」

石川恭子

十川 美加 | そごう みか

略歴
フリーアナウンサー、専門学校講師を経て
2000年 株式会社大塚商会 入社
2006年 オフィスリアライズ設立
2019年 一般社団法人 四国ライフエンディング協会設立

四国ライフエンディング協会

住所
香川県高松市丸の内9-8
代表電話番号
087-802-4830
設立
2019年
事業内容
事業内容 講座開催、介護施設見学ツアー実施など

地図
URL
https://life-ending.or.jp/
確認日
2021.06.03

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