さぬきワイナリーとコラボし、栽培イチゴをワインに

農業経営高校

Interview

2022.08.18

販売会で「主基の恵み」をPRした生徒たち

販売会で「主基の恵み」をPRした生徒たち

農業経営高校の3年生は、栽培したイチゴ「さぬき姫」を使ったワイン「主基(すき)の恵み」を、さぬきワイナリーと共同開発した。県産品の栽培や出荷に加え、加工や販売までを手掛ける6次産業化の授業の一環。生徒たちは、地域社会と連携した取り組みの中で学びを深める。

これまで、収穫したイチゴは学校の農場などで販売していたが、そのうちの1~2割ほど、小さいサイズや傷物といった規格外が発生する。食品ロスの観点からもそれらを何とか活用できないかと同ワイナリーに相談し、開発へとつながった。

商品化にあたり、生徒と教諭、同ワイナリーの担当者は、訴求ポイントやターゲットを協議した。「普段あまりお酒を飲まない人に興味を持ってもらう」「女性など、お酒が強くない人も飲める」「イチゴの香りをなるべく残す」といった方向性を共有した。

3月の初仕込みでは、生徒の意向を反映し、果実の香りを損なわないよう低温でゆっくり発酵。老若男女問わず飲みやすいアルコール度数5%と低めに仕上がった。試飲した教職員らから好評を得られたため、本格製造に進み、7月9日に400本を発売した。

商品名は、同校創設時の「主基農林学校」からとった。「主基」は、天皇即位後の新嘗祭において、全国で2カ所選定される斎田の一つ。大正天皇即位の際の「主基」が綾歌郡山田村に置かれたことを記念して開校したため、生徒にとって特別な意味を持つ。ラベルは、書道の教員が描き、いくつかある中から生徒が選んだ。農業を連想するイチゴの花や果実、ミツバチのイラストになっている。ラベル貼りにも挑戦した。真鍋香織さん(17)は、「高校生ではなかなかできない貴重な体験ができた」と振り返る。

同ワイナリーの売店で販売会も行った。豊田大樹さん(17)は、「試飲した人が買ってくれてうれしい。次は未成年でも楽しめる商品をつくってみたい」と意欲的だ。

「主基の恵み」は500ml入り1,320円。同ワイナリー売店で販売中。
ワイナリー売店でPR

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香川県立農業経営高校

住所
綾歌郡綾川町1023-1
TEL:087-876-1161
創立
1915年
生徒数
全日制:340人(2017年5月)
地図
URL
http://www.kagawa-edu.jp/nokeih02/top2/
確認日
2018.04.05

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