新たな「盆栽体験」を提案

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2019.09.17

グラフィック盆栽

グラフィック盆栽

インバウンドの増加が続いている中で、課題といわれているのが「四国に滞在する期間が短い」こと。少しでも長く滞在してもらえる「体験型観光」素材を充実させるため、高松商工会議所では“盆栽”を切り口にさまざまな事業を展開している。

「THE FIRST BONSAI EXPERIENCE」と名付けられたこの取り組みは、街のいたるところで盆栽に気軽に触れられる機会を増やし、盆栽目的で訪れたわけではない人にも興味をもってもらおうというもの。例えば、「瀬戸内国際芸術祭」期間中を中心に高松丸亀町商店街100店舗と連携し、松盆栽をグラフィックデザインで表現したポスターを店内に掲示したほか、高松―直島―宇野航路を結ぶ四国汽船㈱のフェリー船内には鬼無小学生の盆栽アート作品の掲示を行い、商店街等でオリジナル盆栽Tシャツをつくるイベントを開催した。

また、カフェやワインバー、ゲストハウスのなどのオーナーを対象にした盆栽講座を月1回開催する「BONSAI RECORD」を6月から始めた。講座で、盆栽の歴史や扱いについて学んだオーナーは、お店を訪れたお客さん向けに苔玉づくりなどのワークショップを開催することができる。「産地まで行かなくても、何気なく立ち寄ったお店で盆栽の魅力に触れられるのが特徴。自分でつくると愛着がわいてきて盆栽が好きになった、という人が増えると嬉しい」と企画推進課・宮崎安佐子さんはいう。

今後は、和三盆でつくった枝や松の葉などのパーツを鉢に見立てた箱の中で組み立てて1枚の絵のように仕上げる「箱盆」や、香川の食材で盆栽を表現したカップ型の弁当「BENTO BONSAI」といった商品も開発予定だ。また、瀬戸内国際芸術祭の秋会期にも、松盆栽のグラフィックポスターを活用した企画を展開する予定。

「盆栽の新たなイメージや体験を、地域の人と連携して発信していきたい。これをきっかけに、盆栽の街・高松を好きになってもらいたい」という。

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