高い吸湿能力を追求した 工業用乾燥剤

株式会社レクザム SUNDRY-Ⅱ

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2017.07.20

年間500億円を売り上げるレクザム(本社:大阪市、香川工場:高松市)。売上の多くを電子機器が占めるが、ホームページで最も閲覧数が多い製品は、工業用乾燥剤だ。その乾燥剤を載せた船が、今日も世界の海を渡っている。

もともと静岡県の企業が開発した乾燥剤「サンドライ」の製造を25年ほど前に引き継いだ。性能を保ったままで、より作りやすく、コストを抑え、環境に優しいものにするにはどうすればよいか。改良を行い、ビールの製造過程で出る「麦芽かす」を再利用し、乾燥剤の主な原料である塩化カルシウムに加えた。塩化カルシウムが吸い取った湿気を、麦芽かすが保持する役割を果たす。商品名を「SUNDRY‐Ⅱ」とし、現在、綾川工場で製造、大阪営業所で販売している。

「吸湿の速さと量、環境に優しいのが特長」と、取締役副社長の住田博幸さん。SUNDRY‐Ⅱは、食品の乾燥剤として目にすることが多いシリカゲルの約4~7倍の吸湿能力があるという。

サイズは、8.5センチ×11センチから45センチ幅の長尺のものまで多種多様。身近なところでは、押し花やピアノの除湿などに使われているが、コンテナ船での精密機器や金属部品輸送にも欠かせない。赤道を通過する外洋船のコンテナ内に結露が発生しやすいためだ。SUNDRY‐Ⅱをコンテナに入れておけば、精密機器を水分から守り、金属部品のさびを防ぐ。金属部品に油を塗布してさびを防ぐ方法もあるが、部品を使用する際、油を取らなければならず手間とコストがかかっていた。

住田さんは「知る人ぞ知るあまり目立たないものですが、工業用乾燥剤では国内トップブランドと言ってもいいくらい。あらゆる工業製品をトラブルから守っています」と胸を張る。

お問い合わせ:TEL:087-879-3131(香川工場)
HP:http://www.rexxam.co.jp/

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