体系的に勉強するのが大好き。左脳で理解し、右脳で感動するという
幅広い趣味の世界は、驚くべきほど広範囲

JFEメタルファブリカ 取締役社長 坂本 實さん

Interview

2009.09.17

興味を持つととことん追求

とにかく凝り性だ。気になったら追求しなくてはいられない。その対象も幅広く、スポーツは学生時代の陸上競技に始まり、入社後のテニス、ランニングではトレーニングを積んで東京マラソンに出場、スキーも大好き、ゴルフ歴も25年になる。メカ関係なら、カメラ、オーディオ、天体望遠鏡はひととおり。そして忘れてならないワイン・・・。

そのなかでも突出しているのが、カメラとワイン。どちらも社会人になってから興味をもった。

オールドカメラの魅力とは・・・

カメラは会社に入ってから、同僚に誘われて始めた。1977年にニコンの一眼レフを購入し、同僚10数人と写真クラブも作った。「当時の社内報の表紙をわがクラブが担当しまして、女性社員をモデルにポートレートをよく撮影しましたね。1年半くらい続いた企画で、自薦他薦問わず、大勢の申し込みがありましたよ」。クラブでは撮影旅行に出かけたり、作品を持ち寄って批評会を開いたりもした。

撮影はもちろんだが、機械好きの坂本さんの興味は徐々にボディやレンズへ。社員の転勤などで写真クラブが解散したあとも、坂本さんのカメラ熱は冷めなかった。名機を求め、中古店に通ったり、オークションで競り落としたり。オールドカメラは現在ではボディ4台、レンズは8本ほどを所持。なかでも一番のお気に入りは50年代のライカだ。「真鍮を削りだし、手間暇かけてていねいに作った感触がたまらないんですよね」。デジタル全盛の現在、もちろんデジタルの一眼レフも所有しているが、「ライカはまだオーバーホールの修理が可能。機械式の時計と一緒で、まだまだ長生きしてくれそうです」。

最近の休日は今まで撮り貯めたネガフィルムの整理とスキャニングに追われる。「とにかく膨大な数。でも写真の記録は貴重ですからね」

自分が予測した以上のワインに出会ったときに、感動がある

ヨーロッパへの出張で出会い目覚めたのが、ワインだった。「食事の際にいただいたワインがおいしくて、興味を持ったんです」。坂本さんは、興味をもった対象について、調べたり体系的に学んだりするのが好きだという。ワインも例外でなく、書物やインターネットで研究したり、ワイン専門店で探したりして、体系的に学んだ。ワインエキスパートの資格を取ろうと考えた時期もあったほどだ。40本用のワインセラーがすぐ満杯になり、今では家族用の3台の冷蔵庫と床下収納にワインがあふれている。

「勉強した知識から入って飲むわけです。でもごくたまに想像とかけ離れたおいしいワインに出会うことがある。左脳で知識を深め、右脳で感動するわけですね(笑)」

ワインの世界は幅広く、しかも奥深い。様々な席で、それぞれの楽しみ方がある。選りすぐって購入し大切に保管してあるワインは、家族の記念日などに開けるのだとか。

興味を持つそれぞれの分野に深く傾倒し、楽しみの幅を広げている坂本さん。「手を広げすぎと家族からは言われます」と語るが、豊かな知識と経験は人生をきっと豊かなものにしているに違いない。

坂本 實 | さかもと みのる

略歴
1953年 9月 熊本県熊本市生まれ
1976年 3月 九州大学 卒業
1976年 4月 川崎製鉄に入社、水島製鉄所に勤務
2007年 6月 JFEメタルファブリカ 常務
      (これより丸亀在住)
2008年 6月 JFEメタルファブリカ 取締役社長に就任
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坂本 實 | さかもと みのる

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