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麦秋至(むぎのときいたる)から 梅子黄(うめのみきばむ)まで

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸

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2018.06.21

麦秋至に色づく小麦

麦秋至に色づく小麦

5月下旬から6月上旬にかけて、讃岐平野が金色に染まる「麦秋(ばくしゅう)」を迎えます。「麦秋」とは、季節を表す七十二候で5月30日頃を指す「麦秋至(むぎのときいたる)」のことで、秋に種を蒔いた麦類が、夏を目前に控え、茶色に色づき、秋が来たかのような風景が現れます。

香川県で生産される麦は、2000年に香川県で開発されたうどん専用小麦品種「さぬきの夢2000」の後継品種である「さぬきの夢2009」。そしてもう一つが、麦飯や麦茶の材料として使用される裸麦。裸麦については、生産量が全国2位で、全国シェアでは19%を誇ります(2017年度産)。

麦秋が近づき、麦が色づき始めると、香川県ではかなりの密度で麦が植えられていることを実感します。実は、2017年度における香川県の麦の作付面積は、全国19位の2,550ヘクタール。また、水田面積に占める麦の作付割合は10%と、北海道を除いて全国1位の佐賀県の48%と比べるとそんなに多くはありません。

しかし、今から80年度ほど前の統計をみると、米の作付面積37,430ヘクタールに対して、麦の作付面積はその約9割である34,502ヘクタール。現在の佐賀県の麦の作付面積でも20,600ヘクタールであることから、驚異的な面積の麦が栽培されていたことがわかります。また、今年のように梅雨入りが早いと、せっかく実った麦の商品価値が損なわれるため、コンバイン(刈り取り機)が開発されていない当時、この一時期に投下された労力はいかばかりのものかと感じます。

麦秋を迎え、讃岐平野では一斉に麦の刈り入れが始まり、その後、水田に水が供給され、田植えのシーズンへと突入します。

【豆知識】梅子黄(うめのみきばむ)

梅子黄に色づくアンズ

梅子黄に色づくアンズ

6月15日頃は七十二候で「梅子黄」と表されるように、黄色く熟れたウメが店頭に姿を現します。そのほか、ヤマモモやアンズなどの果物の出荷の最盛期を迎えます。香り高い季節限定の果実を、塩、酢、砂糖などに漬け込むのに最適のシーズンです。

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん

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