「起業」を学ぶ

香川県教育委員会 教育長 工代 祐司

column

2021.05.07

県教育委員会主催の事業の一環で、高校生4人とともに丸亀市で北欧家具の輸入販売をしている「CONNECT(コネクト)」
さんを訪問し、代表の髙木智仁さんからお話を伺った。

髙木さんは、起業に至る経緯やビジネスのコンセプト、将来の志について、高校生たちに熱く語ってくださった。「自分の夢は、住んで楽しく、みんながチャレンジできる街をつくること。日本は課題先進国で、ある意味チャンスの時代だと思う」、「君たちは地域の活性化に貢献したい、それができる職業に就きたいと言ったけれど、ぴったりする既存の職業なんてなかなかないよ。それなら、自分で会社を立ち上げたほうがいい」、「でもね、起業すると言ったら周りは100パーセント反対すると思う。だから、準備と訓練は必要だ」、「とにかく学生時代はトライ・アンド・エラーを繰り返すこと。失敗の山を築き、それをPDCAサイクルで数多く回すこと。失敗を財産にできる貴重な時期に皆さんはいるのだから」と。

高校生たちの目が輝きを増すのが分かった。「失敗していい」という言葉も新鮮だった。ビジネスを興すことは、地域の活性化に貢献し、コミュニティを守り、自分らしい暮らしや働き方にも通じる多様な意義を持っていることを強く感じたようだ。

改めて、人口減少それに伴う地域や産業の衰退の懸念、人生百年時代における働き方や生き方の多様化の中で、若い時期に「起業」や「起業家精神」を学ぶことは重要であると思った。

現在、予測困難な時代に未来を切り拓く力をどう育成するかが学校教育の大きなテーマになっている。まさに起業家マインドとその能力の育成は、子どもたちに「意志ある生き方」への明確なイメージを醸成することにつながる。
今、私たちに「起業」教育に関する概念やノウハウがあるわけではない。髙木さんをはじめ地域で頑張っておられる若き起業家の皆さんのお話を伺い、多くの子どもたちが直接そのチャレンジ精神にふれる機会を増やしていくこと。まずは、そこから始めたいと思う。

香川県教育委員会 教育長 工代 祐司

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香川県教育委員会 教育長 工代 祐司

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