悩み多くとも働くことに喜びを

東京商工リサーチ 四国地区本部長 兼 高松支社長 立花 正伸さん

Interview

2016.04.21

昨年6月高松支社に着任。四国学院大学の卒業で、大学時代は部活動の少林寺拳法とアルバイトに明け暮れた。当時住んでいた善通寺から高松まで遊びに来て、高松中央商店街や栗林公園動物園を訪れたこともある。「思い入れの深い地域に戻ってくることができてうれしい」

先入観持たず働く

証券会社で3年間働いた後、東京商工リサーチに入社した。転職を決めたのは、法人を対象にした仕事がしてみたいと思ったからだ。立花さんの地元である広島で調査員として働き始めた。広島支社で13年間勤務し、大阪の関西支社で営業推進本部が立ち上がった際に、関西チーム部長として赴任した。東京本社でも営業推進本部の首都圏チーム部長となり、北九州では支店長を務めた。

営業活動で大切なのは「大丈夫だろう」「だめかもしれない」といった先入観を持たないことだと言う。「行ってみないと分かりません。困った時はひたすら回り続けていましたね。そうすると成果が出ることもあります」

丁寧なヒアリングも基本だ。「取引がないところは、なぜうちではだめなのかしっかり聞きます。そして解決方法はないのか、お客様に満足していただくためにはどうすればよいかを考えます。誰でも必要のないものは買いませんからね」

企業訪問で様々な人と出会い、経営者に会う機会も多い。「情熱を持った素晴らしい人たちと知り合えます。私が転勤しても、個人として長くお付き合いしてくださる方もいます」。前任地の北九州でも熱い思いを持った経営者に出会い、今も付き合いが続いている。

読んで歩いて

月に2回ほどは家族の暮らす神奈川へ帰る。趣味は読書と散歩と体を動かすこと。香川で過ごす休日には本を持って喫茶店へ朝食を食べに行き、その後は高松のまちを散歩する。高松支社のトライアスロンに参加しているスタッフに触発されて、ランニングも始めた。「走ることが苦手だったので、正しいフォームを教えてもらって4~5km走っています。トライアスロンとまではいきませんが」

よく読む本はビジネス書と、司馬遼太郎や五木寛之などの歴史小説。幕末に生きた人々の話が好きだ。「早世で切ないんですが、短い時間に人生のエッセンスが凝縮されているように感じます」。特に興味があるのは高杉晋作で、司馬遼太郎の『世に棲む日日』を読んだ。北九州勤務の時は、山口県にある高杉晋作の墓所を訪ねた。

最近読んだ本で興味深かったのは、半藤一利の『昭和史』。「あらためて昭和という時代を振り返ることができて面白かったですね」

立ち止まって考える

支社長になってから、いろいろな場面で選択に時間がかかるようになったと言う。「ジャッジの重要性が高くなって慎重になったのかも。普段の生活でも考える時間が増えました。悩ましいけれど、いいことなのかもしれませんね」

支社のスタッフにも、考える暇がないほど頑張っている時でも立ち止まる時間が必要だと話すそうだ。「暮らしの大半の時間は仕事をして過ごします。その時間がつまらないのではつらい。これがゴールだと言うのは難しいですが、働くことにやりがいや喜びを感じられる組織を目指しています」

東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 立花 正伸

略歴
1965年 2月 広島県生まれ
1987年 3月 四国学院大学 卒業
1992年 4月 株式会社東京商工リサーチ 入社
2006年 4月 営業推進本部関西チーム部長
2007年 4月 同本部首都圏チーム部長
2008年10月 営業本部部長
2011年 9月 北九州支店長

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