お遍路文化を守り伝える

「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会

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2019.03.16

3月16日、「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会が、香川県立ミュージアム(高松市)で講演会とシンポジウムを開催した。

同プロジェクトは、四国霊場の歩き遍路のための休憩所(ヘンロ小屋)を遍路道沿いに設けるもので、徳島県出身の建築家・歌一洋さんが主宰する。2001年、徳島県海陽町に第1号の小屋が完成し、これまでに56号ができている。四国霊場にちなんだ88号とプロジェクトの集大成となる1号を合わせて、89号の完成を目指す。

支援する会はプロジェクトを応援する250人の組織で、会員からの年会費と寄付金を小屋建設の調査費などに支出し、プロジェクトを後押し。遍路文化の保存と継承のために、講演会なども開催している。

今回は、交流をテーマに講演会を開いた。四国夢中人代表の尾崎美恵さんは、フランスで四国のプロモーション活動をしたり、フランス人ブロガーを四国に招いたりした経験から「フランス人はなぜ四国遍路が好きなの?」と題して講演。「フランス人は余暇をアドベンチャーで楽しみたいと考えている」と話した。
歌一洋さん

歌一洋さん

プロジェクトの主宰者・歌さんは、写真で第1号のヘンロ小屋から振り返りながら「20年近い活動の中で、四国の人々の温かさとお遍路さんへの好意を感じた。遍路文化が長く続いてきた理由がそこにあると思う。これからも、小さくてもまちのシンボルになるような小屋を地域の人たちと一緒に作っていきたい」と話した。

三豊市のヘンロ小屋を管理する宮崎史郎さんらは「交流の場としてのヘンロ小屋、遍路、四国」をテーマにシンポジウムをおこなった。

「ヘンロ小屋が、地域の人たちが交流する場所にもなればうれしい」と、支援する会の副会長・梶川伸さん。ヘンロ小屋は、地域住民による土地の提供、寄付金集め、労力奉仕で完成する。5~6坪の広さがあれば建設できるが、現在、土地探しや小屋の維持管理が課題だという。支援する会に関する問い合わせは☎06・6264・2150

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