「信用」が 縁をつなぐ

香川銀行営業店統括部 次長 高橋 正彦さん

Interview

2017.05.18

東京の有楽町に2010年「徳島・香川トモニ市場」がオープンした。食品を中心に徳島、香川の商品を販売するアンテナショップで、自治体ではなく民間企業が運営する点が珍しいと注目された。高橋正彦さん(49)は、その開設に携わった。
徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~ 大阪への出店も検討中だ

徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~
大阪への出店も検討中だ

店内には600ほどの商品があり、売り上げによって入れ替わりも激しい。うどんもオリーブオイルもしょうゆも、同じ棚に何種類もの商品が並ぶ。その中で手に取ってもらうにはどうすればいいか。値段、サイズ、パッケージなどを研究する場所にしてほしい。また、地元では量が多いとお得だと喜ばれるが東京では少人数サイズが人気、というような志向の違いも知ってほしいと考えている。

トモニ市場は今年4月、買い物をしたお客さんが50万人を突破した。「大都市のマーケットで勝負できる可能性があるなら、地元企業はぜひトモニ市場で挑戦してほしい」
大学の軽音楽部では、演奏をいかに観客に楽しんでもらうかを考えながら、曲の構成や順番、MCの内容を計画し実行するのが楽しかった。「物事を設計・計画してそれが思い通りに動くのが好きでした」。だから銀行ではシステムを設計する部署を志望した。結局、別の部署に配属されたが「今の仕事も本質は同じなんです」

所属する営業店統括部は、地元企業の売り上げ増や事業継続を各エリアの営業店を通じて支える。県外への販路拡大や企業どうしをつなぐビジネスマッチングなど、一つの営業店エリアを超えた案件を扱う。その過程で「A社にB社を紹介したらこうなるだろう、C社にこのバイヤーを会わせたらいいのでは」と計画し、それが思った通りうまくいった時が何より嬉しいという。
講演会の様子

講演会の様子

現在、香川でも地元の学校を卒業した学生が県外へ進学し、そのまま就職するケースは多い。それが、企業が抱える後継者不足、人材不足の一因となっている。そこで、香川銀行は香川高専と連携し講演会を行っている。講演では「決算書」を使い、自分が学んだ知識や技術が決算書のどの項目に生かせるのかを考えてもらう。例えばモノづくりで売り上げに貢献するのか、コスト削減か広告宣伝の項目か。どの分野で活躍したいのかがはっきりすれば、今度はどんな会社を選ぶのか。その時、大手だけではなく地元企業のことも調べてほしいと話をする。「数年後に地元企業で働いてくれたら嬉しいですね」

もう一つ、必ず話をするのが金融=お金を融通する際の「信用」の大切さだ。「会社を興そうとしてもあなた自身が信用されないとなかなかお金は融通してもらえない。だからこそ、日ごろから友達や周りの人を大切にして信用される人間になってほしい」
2010年、香川銀行と徳島銀行は金融持株会社として「トモニホールディングス」を設立した。2016年には大阪の大正銀行もグループに加わった。3行が一緒になることで、情報も信用も共有できる範囲が広がったという。例えば、全国展開している店舗の内装を手掛ける大阪の会社と香川の会社を引き合わせた時。大阪の会社の社長は「うちが大正銀行を信用して、御社が香川銀行を信用していたからいい縁がつながった」と喜んだ。

「信用は数字では表せませんが、商売の基本。信用で企業と企業、人と人をつなぐことが私たちの部署の役割だと思います」

編集長補佐 石川 恭子

高橋 正彦 | たかはし まさひこ

1967年 8月 さぬき市長尾生まれ
1990年 3月 神戸大学経営学部 卒業
1990年 4月 株式会社香川銀行本店営業部入行
1991年12月 人事部付 株式会社大和銀行
      不動産鑑定部出向
1995年12月 不動産鑑定士登録
1996年 2月 大阪支店配属
1997年 4月 法人部配属
1999年 2月 1級ファイナンシャル・プランニング技能士登録
2009年 4月 営業店統括部
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高橋 正彦 | たかはし まさひこ

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