SDGsの視点を業務や地域活動に取り入れ
「相互扶助」の理念を地域で体現

銀行法に基づく普通銀行は株式会社であるため、株主への利益還元が第一の目的だが、信用金庫法に基づく信用金庫は、地域の人々が会員となり互いに助け合う「相互扶助」が目的。地域全体の発展を優先した経営を行うこと（非営利）を使命としている点が特徴だ。

そんな相互扶助の理念がSDGsに通じると考え、高松信用金庫は県内企業でいち早くSDGs宣言を行い、業務や地域活動に取り組んできた。取引先を支えるという思いから生まれた「SDGs応援定期預金　共助」もその一つ。理念に共感した利用者を対象に金利上乗せキャンペーンを行い、契約総額の0.01％を福祉団体などに寄付するというものだ。

女性起業家を支援する「Sanuki Womanキャリスタ塾」では、起業を考える女性に具体的な事業計画策定より前の段階、熱い思いを整理して形にしていくところから夢を後押しする。また、地域の未来を担う0～18歳の会員を対象にした「たかまつしんきんキッズクラブ」は、約3カ月ごとに香川の魅力を再発見できるイベントを実施。出店者もお客さんも子どもが主役のキッズフリマでは、リユース実践や金融教育など学びの多い内容となった。

キャリスタ塾は2019年中小企業庁「創業機運醸成賞」と2021年地方創生担当大臣表彰を受賞。キッズクラブの取り組みも2022年地方創生担当大臣表彰を受賞した。これらの地域貢献は、職員の業務に対するやりがいや誇りにもつながっている。