
(写真左)生産技術課 鎌田優太さん(高松工芸高校出身)
生産技術課 課長 山下和也さん
これまで、新入社員一人に対して先輩が指導役となる「ブラザー制度」を採り入れ、現場でのOJTを中心に技術の伝承を行ってきた。これは、深く技術を追求することはできる反面、加工方法以外の幅広い基礎知識を身に付けづらいという課題があった。
そこで、これまでの制度に加えて入社後約2カ月間で設備、組立、図面、機械・電気関係など製造に関係する幅広い分野の“教科書的”な内容を座学で研修する体制を整えた。先輩に教えてもらう特定の技術だけではなく幅広い知識を身に付けておくことで、担当している加工の工程で課題が見つかった際に多面的に解決策を考え、会社に提案できる。さらに製造現場共通の課題である“生産効率をいかに上げるか”について、広い視野で考えられる人材を育てたいという狙いもある。
また、学校を卒業したばかりで勉強することに慣れている時期に研修することで効率的に知識を吸収できるという。今後は、工業系を専攻していなくても不安なく現場に臨めるような研修内容の確立と体制づくりも目指している。
基礎研修を始めた目的を 教えてください。

生産技術課 課長
山下 和也さん
知識の幅を広げることで、他部署の仕事も理解できるし自分の足りないところも見えてくる。足りないところを勉強してそれを現場に活かしていくと、今までできなかった課題が「できた!」となる。その達成感やものづくりのおもしろさを味わうことが成長につながると考えています。
【鎌田】入社当初は何をどれだけ覚えればいいのか不安でしたが、研修でまず会社がどんな業務をしているのかをおおまかに知ることができたのはよかったです。
【山下】業務全体を知ることで、自分なりの仕事の進め方や1年後、数年後にどこまでレベルアップしたいかを考えてもらうことも目的の一つです。
研修はどんな内容ですか。

生産技術課
鎌田 優太さん(高松工芸高校出身)
持てるきっかけづくりを意識しています。
【鎌田】分からないことは自分で調べるようになりました。研修の時にわからなかったことが、今現場で「そういうことか !」とつながることもあって。そんな時はうれしいです。
研修を経て気持ちや行動に どんな変化がありましたか。

【山下】これからの技術者は総合力が求められます。成長の過程で自分の得意分野を見つけてそれを活かせるようになると頼りにされる存在になる。その得意分野を早く見つけて伸ばせる環境をつくりたいと思います。
高校の時にやっておいた方がいいこと
可能性を狭めないでいろんなことにチャレンジしてほしい。得意なことを見つけて社会で輝ける人になってほしいと思います。
鎌田さん
これまでは言われたことをやるという感じだったのですが、学校での勉強も仕事も自主性が大事だと思いました。
◆キーワード
多面的思考力

葵機工株式会社
- 住所
- 香川県高松市朝日町3丁目7番5号
- 代表電話番号
- 087-822-5025
- 設立
- 1972年3月
- 事業内容
- ・インフレーター、ガスジェネレーター部品
・ガス、油圧バルブ 他
・頭脳モーター部品
・半導体装置部品
・SUS、コバール、ベリリウム、バイタリウム 等、難削材の切削
・設計、加工、組立 - 地図
- URL
- https://www.aoikikou.co.jp
- 確認日
- 2024.09.19
おすすめ記事
-
2024.09.16
技術系の学生と力を合わせ
企業課題を大胆に解決葵機工
-
2025.01.30
“よろず屋”スピリットが成功の鍵
葵機工株式会社
-
2022.07.21
自動化、健康経営、女性の活躍など、働きやすい職場づくり
葵機工
-
2024.03.07
切削工具の寿命を“見える化”する 実験の成果を発表
葵機工×四国職業能力開発大学校 連携プロジェクト《Vol.3》
-
2023.11.02
切削工具の寿命を“見える化”
葵機工×四国職業能力開発大学校 連携プロジェクト
-
2023.08.03
産学連携で切削工具の寿命を見える化
「予測管理・無人化」で新たな製造現場を目指す葵機工株式会社/四国職業能力開発大学校
-
2022.07.07
ものづくりも健康経営も +αの価値ある挑戦を
葵機工 常務取締役 山中 治さん/総務部主任 佐々木 弥香さん
-
2022.05.31
葵機工が健康経営優良法人2022に初認定
葵機工
-
2022.01.06
技術者とロボットの相乗効果 自動旋盤機で工場を24時間稼働
葵機工
-
2024.11.25
多様な働き方を尊重し
従業員と会社がともに成長する
エフエーエス
-
2024.11.25
「あなぶきアリーナ香川」をきっかけに
地域の人達とともにエリアを盛り上げるあなぶきエンタープライズ