最新設備と高い人材力で
高度なものづくりを追求

三村鉄工

Cha✕Cha

2024.11.27

写真左:生産2課 藤田凌摩さん (高松中央高校出身) 写真右:生産技術部 次長 長田弘樹さん (高松工芸高校出身)

写真左:生産2課 藤田凌摩さん (高松中央高校出身)
写真右:生産技術部 次長 長田弘樹さん (高松工芸高校出身)

クレーンやダンプカー、ショベルカーなどの建設機械をはじめ、高所作業車やごみ収集車ほか、社会を支えるさまざまな機械の「筋肉」として活躍する「油圧シリンダ」。三村鉄工は設計から製造までの社内一貫生産を確立し、幅広いニーズにハイレベルなものづくりで応える油圧シリンダの専門メーカーだ。

西日本有数の保有台数を誇る工場設備は、こまめな更新で最新の加工マシンやハンドリングロボットをそろえる。設備投資と自動化を積極的に進めることで生産効率が向上し、低コスト・高品質を実現した。さらに特殊な要望や少量のオーダーなどにも対応できる柔軟さを強みに、取引先からも高い信頼を得ている。

こうした最新鋭の設備力は、それを使いこなす高度な人材力があってこそ本領を発揮する。同社ではベテラン技術者による丁寧で実践的な技術指導、年の近い別部署の先輩が新入社員をサポートする「メンター」制度などで心身ともに若手に寄り添い、安心して成長できる環境を整備。社員の9割がものづくりに関連する資格を取得するなど勉強熱心な風土もあり、若手技術者たちは早くからさまざまなチャンスを掴みながら、自分なりの得意分野を見つけ、エキスパートとして活躍する未来をのびのびと描いている。同社にとって、「設備」と「育成」はものづくりを支える大切な両輪だ。

現在担当している業務は。

藤田 四国能開大を卒業して2023年に入社し、今はマシニングセンタを使う加工を任されています。最新設備が揃う当社の環境は、会社見学に来た時に興味を引かれたポイントであり、入社の決め手でもありました。機械加工の基礎は身につけていましたが、マシニングセンタは学校でも使ったことがないし加工のスケールも桁違いですから、全然わからないところからスタート。それでも丁寧なOJTのおかげで、入社半年ほどでスキルも体力も大きく向上し、取り付けや加工が一人でできるようになって成長を実感します。

長田 私が所属する生産技術は、各職種に必要な治具の設計、機械のメンテナンスや修理に携わり、縁の下の力持ちとして三村鉄工のものづくりを支える部署です。多分野の知識が求められる業務の中でも、私は油圧調整の特級技能士の資格を生かし、年2~3台ペースで入れ替わる設備の導入計画や補修計画を統括しています。現場目線で何が最適かを考え、生産効率の向上に貢献する仕事です。

今後、力を入れていきたいことは。

藤田 技術的な理解が深まってくるにつれて、仕事がますます楽しくなっています。入社当初は不安もありましたが、「メンター」としてサポートしてくれる別部署の先輩に何でも相談できたのは心強く、すっかり肩の力が抜けました。不注意で不良品を出してしまった時も、社長がすぐに駆けつけて真っ先に「けがはないか」と気遣ってくれて……。いろいろ前向きに挑戦できる環境だと感じています。

今はマシニングセンタの担当ですが、さまざまな機械を扱えるようになって、ものづくりを支えたい。特に、もっと複雑な加工ができる五面加工機に挑戦してみたいと思っているんです。

長田 そのチャンスは十分にあると思っています。私の今後のテーマはやはり設備更新。こまめな設備更新を続けていますが、中には特注品で30年以上大事に使ってきたものもあり、老朽化を考えるとそろそろ更新が必要な時期です。特に溶接関係の設備はほぼ特注品で、機械メーカーと協力して1年以上かけてゼロから作り上げていくケースもあるため、計画的な更新を考えなくてはいけません。

新しい機械を導入した時は、ベテランでも使いこなすために勉強が必要。さらに若手を育てるには、実際にやって見せること、やらせてみることが大事です。若手のそばで見守り、その場に応じた対応を実践的に教えながら、よりよいものづくりを目指したいですね。

◆キーワード


エキスパート人材

ある分野において、深い知識と高度な技術を持っている人材を指す。技術面だけではなく、知識や経験を活かして問題解決につなげるスキルを求められる。時間をかけたキャリア教育とともに、本人が専門分野において最新知識や技術の動向について情報を得ながらスキルアップすることも必要だ。そのような人材は、組織や業界全体にとっても大きな価値がある。

三村鉄工株式会社

住所
香川県さぬき市末371番地6
代表電話番号
087-894-7788
設立
1952年(昭和27年)
社員数
153人
事業内容
油圧機械器具の製造
地図
URL
https://www.mimura-iron.co.jp/
確認日
2024.07.18

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