トイレで会社の未来がわかる
ハードから意識改革を!

三村鉄工

Cha✕Cha

2023.11.27

クレーン車やダンプカーなどの建設機械、ゴミ収集車、エレベーター……三村鉄工の「油圧シリンダ」は、社会活動を支える様々な設備に使われている。人体でいうと「筋肉」に相当する部分で、大きな力を必要とする機械には欠かせない重要なパーツだ。70年にわたって培ったノウハウと社内一貫体制、最新鋭の設備を強みに、世界的なクレーンメーカーをはじめとする顧客の高い信頼を得ている。

「ものづくりの始まりは人」を掲げ、社員の約9割が技術系の資格を取得するなど人材育成に力を入れる一方、働きやすい・作業しやすい環境づくりを目指して、「5S活動」を本格化。「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」を一人ひとりが徹底することで、無駄がなく安全で集中
できる製造環境を確立し、さらにそれを維持する意識を習慣づけようとしている。

その象徴が、2018年に完成した工場内のトイレ。「トイレは職場環境改善活動の基本。一人ひとりのマインドが変わればものづくりも変わり、会社の未来が変わる」という方針のもと、高級ホテルのようなラグジュアリーな雰囲気にリニューアルした。日々利用する社員が「美しく保とうとする意識」「小さな汚れにも気づく力」「清掃方法の改善提案力」などを自然と身につけられる場所だ。

こうした地道な意識改革が着実に実を結び、現在の工場内は「鉄工所」の先入観を一新するほど明るく整然としている。油断や隙のない環境が、よりよいものづくりにつながる。

今、担当している業務と これまで携わった改善活動は?

購買課外注係 清川 誠さん(志度高校出身)

購買課外注係
清川 誠さん(志度高校出身)

【清川】私は溶接・機械加工用の材料や部品の発注を担当していて、事務所内では紙ベースの資料をデータ化・ペーパーレス化で使いやすくする取り組みを進めているところです。

作業場に出ることも多く、途中でゴミが落ちていると気になるし、トイレもほとんど無意識に「きれいにしよう」と行動するようになりました。次の人のことを考えるマインドは、仕事の上でも重要。まさに「気持ちが変わると仕事も変わる」です。
生産2課1係2班 村上 卓穂さん(高松工芸高校出身)

生産2課1係2班
村上 卓穂さん(高松工芸高校出身)

【村上】私は機械加工全般を担当。西日本に数台しかないメーカー最大級の工作機械を導入当初から任されて、8年ほどになります。それ以前は、設備刷新に伴う大幅なレイアウト変更にも携わりました。自作の棚だらけで雑然としていた作業場の収納を統一したり、作業しやすい配置を考えたり、自分なりに環境改善に取り組みました。

通路・作業スペースの視覚的な色分けや照明器具の更新も進み、すっきりと快適なだけでなく、事故防止にもつながっているのではないでしょうか。

今後の目標を教えてください。

【村上】私は現場のリーダーも務めていて、社長が率先して改善活動に取り組むのを見て「自分も後輩の手本になろう」と、まずは自分の身の回りを整えるところから始めました。すると、周囲もついてきてくれるようになったんです。特にここ1~2年の意識の変化はかなり大きく、不良率の大幅改善にもつながっています。この流れを今後も大切に育んでいきたいですね。

【清川】それと、私たちは2人とも、新入社員のメンターを務めるメンバーなんです。社長が体現しようとしている当社のイズムを若手に伝えるのも役割の一つだと思っています。

実体験として「なぜトイレから?」と最初は疑問に思っても、活動に取り組むうちにその理由が分かる。トイレの壁紙一つからでも社員の気持ちを盛り上げようという会社の思いが伝わるから、モチベーションが上がるんですよ。活動に終わりはありません。常に上を目指して、若手のモデルになれるよう率先して取り組みたいと思います。

高校の時にやっておいた方がいいこと

村上さん
工学系の場合は特に、何かの資格を取っておくといいかも。自分の反省もあり、資格試験のように「明確な目的に向かって成し遂げる努力をする」経験は重要だと思います。

清川さん
あまり話をしたことがないクラスメートや学外の人とのコミュニケーションにも慣れておくと、初対面の相手と接することの多い社会に出ても楽だと思います。

◆キーワード


職場環境改善

職場の環境を改善することでやりがい向上、ストレス対策、離職率低下、生産性向上などを目指すこと。改善すべき項目は、作業効率が上がる職場のレイアウト、作業方法、働き方、組織、人間関係など従業員を取り巻く様々な環境が含まれる。改善を進める上では従業員の社会生活に合わせた勤務形態、職場の意思決定に参加する機会をつくる、といったポイントがある。

三村鉄工株式会社

住所
香川県高松市春日町1520番地1
代表電話番号
087-894-7788
設立
1952年(昭和27年)
社員数
159人(令和5年4月17日現在)
事業内容
油圧機械器具の製造
地図
URL
https://www.mimura-iron.co.jp/
確認日
2024.07.18

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