「相互扶助」の理念を大切に

高松信用金庫

column

2025.01.30

瓦町に移転後の高松信用金庫本店

瓦町に移転後の高松信用金庫本店

地域の人たちが会員となり互いに支え、発展することを目指す「高松相互信用組合」として高松市古馬場町に1949年に創業。その後の1951年に施行された信用金庫法は、「相互扶助」「共存共栄」を理念としたもの。銀行法に基づく普通銀行は株式会社であるため、株主への利益還元が第一の目的だが、地域全体の発展を優先した経営を行うこと(非営利)を使命としている点が特徴だ。この理念にもとづいて、1951年に高松信用金庫に改組された。

当時は、戦後間もない日本経済の混乱期。地域の人たちのお金を大切にお預かりする預金業務や、十分な融資が受けられない中小零細企業への運転資金などの融資といった業務などで地域の復興を支えた。利息計算などもすべてそろばんを使った手作業で、制服もなく、役職員たちは日夜、業務に奔走していた。

そんな中、1958年に地域の金融機関でいち早く独自のコンピューターシステムを導入した。1955年に入庫した元職員は、営業店での経験を活かして職員が使いやすく、取引業務を効率的に行えるようなプログラムを組む部署に異動し、忙しい日々を送ったと振り返る。これを契機に窓口業務、利息計算、毎日の残高照合などが格段に効率化された。1964年の入庫以来、窓口一筋だった元職員は「日々の残高照合や決算の準備などが本当に大変だったので、コンピューター導入は嬉しかった」という。

以降、身近な金融機関として産業の発展を支えてきた高度経済成長期を経て、1980年代に入ると金融の自由化が始まる。サービスの多様化が進んで預金量も増加。1981年には預金量が1,000億円を突破した。また、1980年にATM「しんきんネットキャッシュサービス」が開始されてから現在まで業務のデジタル化も進み、インターネットバンキングやネットでのローン申し込みなど、利便性も大きく向上した。

時代とともに金融サービスも大きく変わったが、「地域のために奉仕する」という理念は今も受け継がれている。近年は、その理念を体現するためSDGsへの取り組み、女性起業家への支援、キッズクラブを設立して子育て支援など“たかしんらしさ”を追求しながら地域を支えている。

高松信用金庫

住所
香川県高松市瓦町1丁目9番地2
代表電話番号
087-861-0111
設立
1949年5月23日
社員数
401人(2022年4月末、常勤役職員数)
事業内容
預金業務・融資業務・内国為替業務・外国為替業務・有価証券投資業務
地図
URL
https://www.takashin.co.jp/
確認日
2023.09.21

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