SDGsを通して「人と会社」の将来を考える

香川大学

News

2020.01.20

香川大学ビジネススクールでは、公開講座「SDGsを通して考える『人と会社』の将来のあり方」を1月11日(土)に開催。「組織行動論」「人的資源管理論」を担当する吉澤康代准教授が、「オペラ ラボ」代表・安井祐子さんを講師に迎え、約30人が参加した。

日本航空で人材育成を担当した後、法政大学でキャリア教育にも携わった安井さんが、まずSDGsの背景とこれまでの流れを説明。その後、2030年までに17の目標を達成するSDGsの本質を理解できるよう開発されたカードゲームを体験した。

カードゲームでは、「大いなる富」「環境保護の闘士」といった様々な価値観のカードが用意され、そこに書かれた「ゴール条件」を目指して、与えられたお金と時間を使ってプロジェクトを実行していく。プロジェクトによって必要なお金と時間は決められており、それを事務局に支払えばプロジェクトを実行したことになり、お金や時間、やりがいなどが返ってくる。

ここでポイントになるのが、プロジェクト実行で参加者個人のお金や時間が変動するだけではなく、社会全体の状況も連動して変化していく点。世界の状況は「経済」「環境」「社会」の3つのカテゴリーで表現され、参加者たちがどんなプロジェクトを実行するかで、各カテゴリーの数字が変わっていく。

参加者からは「最初は自分が目標達成することばかり考えていましたが、先生の『自分だけ目標達成すればそれでいいんですか』という言葉で意識が変わりました」「自分の行動で世界がどう変わるか、気にするようになりました」という声があがった。実際、ゲームの終盤では、世界の状況を見ながら参加者同士が声を掛け合い、プロジェクトや時間、お金を交換する場面が多くみられた。

「ゲームを通して、自分の行動が社会に影響を与えるということに気づいてもらうのも目的の一つ」という安井さん。ゲーム同様、世界にはさまざまな価値観をもつ人たちがいる。「その一人ひとりが起点となって行動し、誰も取り残すことなく目標を達成していくというSDGsの本質を知ってもらいたい」と安井さんはいう。

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