空海の筆跡再び ～香川大学がAIを使って再現～

香川大学創造工学部の岡﨑慎一郎准教授らは、人工知能（AI）を使い、平安時代の能書家で、「三筆」と称される弘法大師空海の筆遣いを再現した。

完成した文字は、高松市総合体育館で9月15日に開催される「第70回記念全日本東西対抗剣道大会」の大会ポスターの表題に採用されている。空海の筆跡再現は、昨年に続き2回目。

現存する史料をAIに学習させ、2つのAlを競わせる「GAN（敵対的生成ネットワーク）」という手法を用いた。一方が空海の書跡に近い文字を生成し、もう一方がその精度の判定を繰り返すことで、実際の筆致に近づけていく。

本ポスターは、香川県立ミュージアム所蔵の源平合戦図屏風があしらわれている。紅白戦や東西対抗戦の起源は源平合戦ともいわれており、空海の筆跡と共に、大会にふさわしいデザインになっている。