香川大学が空海の筆跡をAIで再現

テクノロジーで書道を表現できるか―。香川大学で創造工学部の岡﨑慎一郎准教授と教育学部の小西憲一教授が協力し、空海の筆跡をAI技術によって再現することに成功した。8月1日発行の同大広報誌「かがアド」38号の表紙デザインに採用されている。

岡崎准教授によると、AIアルゴリズムの一つ「GAN（敵対的生成ネットワーク）」から派生した「CGAN(条件付きGAN，Conditional GAN）)」を使用。生成器にはゴシック体、識別器には空海の本物の筆跡データを使用し、再現したい文字の条件を指定して題字を作成した。

毛筆で文字を書き、作品を鑑賞する機会が減少する中、課題となっている「書道文化」の継承に向けて、次世代の関心を高める機会として期待される。岡崎准教授は、他の文字や、空海以外の偉人の筆跡の再現にも意欲を見せている。

問い合わせ／香川大学広報室TEL:087-832-1027